ChinaCNCZone CNC6040Z MACH3と制御ボックスの接続

※普通にできるはずのことができなかったという日記で、ほとんどの人にとって役に立たないであろう内容が書かれています。

わりとCNCとMach3の設定に関するワードで訪問者がいるようなので要点をまとめると、

・この記事はUSB接続の制御BOXに関する記事のため、問題がPCと制御BOXのパラレルポート接続に関するものである場合、解決法は得られないと思います。

・PCとUSB接続の制御BOXとの接続、およびMach3の設定手順は下記のリンクにもあるマニュアルにすべて書かれています。

・CNCがChinaCNCZoneのものではなく、ステッピングモータの一回転当たりのパルスやボールねじのリードが異なる場合はマニュアル通りの数字を入力しても指令値に対する各軸の送り量がズレてしまうため、持っている機械に合ったパラメータをMach3に設定する必要があります。

・マニュアルに書かれている制御BOXとの接続に必要なプラグインファイルは機械の購入時に付属するCDに入っているため、「装置だけ手に入れたがCDがない」という場合はCDを手に入れる必要があります。web上でファイルが手に入らないかは私も試みましたがうまくいきませんでした。

 

コメント欄にでもあなたの抱えている問題を書いていただければ、CNCユーザーとしての私の並以下の知識の中から解決法を提示できるかもしれません。

MACH3のインストール

マニュアルを読みながら進めていきます。MACH3ソフトウェアはMACH3の公式ページか、付属のCDからインストールするよう書かれています。

マニュアルはChinaCNCZoneのダウンロードページにあります。

https://www.china-cncrouter.com/jp/download/MACH3-CNC-6090-Manual-Download.html

 

CDに入っていたMach3のインストーラは開くとunable to open archive fileとエラーが出て使えなかったのでMach3公式サイトで手に入れました。

 

インストール時のパッケージ選択の際にはパラレルポートドライバのチェックを外し、

入れないようにと書かれているのでそうしておきます。

他は特にいじらずにウィザードが閉じるまで進めました。

Mach3 USBプラグインの設定

Mach3のインストール先に専用のファイルを貼り付け、制御ボックスとの接続を可能にします。

ソフトウェアと制御ボックスの橋渡し的な役目をするファイルが付属のCDに入っています。

いるはずでした。

マニュアルにはエクスプローラスクリーンショットを交えてわりと丁寧に説明されています。

ですが、そのスクショに移っているエクスプローラのアドレス欄に書かれた、ファイルが入っているとされるディレクトリは手元のCDの構成には存在しません。

CDのルートディレクトリにあるフォルダは三つ、

  • English Manual、
  • MACH3 Soft软件(ファイルはブッ壊れている)
  • 中文资料

インストーラが起動しなかった時点でCDの信頼は落ちているので、

このCDは使い物にならないな、とCDを使うのをハナからやめて、ネットでの入手を試みることにしました(この判断は間違いでした)。すると、mach3のフォーラムで外国人が”6040Zを買ったが間違ったCDが送られてきてファイルがない、どこかで手に入らないか”

という旨の質問をしていて、さらにCDがダメという考えに確信を持ちました。

 

そしてその質問にも有力な回答はついておらず、とりあえずその設定を飛ばして進めて案の定動かないことを確認したり、マニュアルを見返したり…していると、

マニュアルに貼ってあるスクショのアドレスバーの中に、”English Manual”になっている層がありました。手持ちのCDのルートディレクトリにもあるフォルダです。

急いでEnglish Manualフォルダの中身を探るとそれらしいファイルがしっかり入っていました。ディレクトリ構成が異なっていただけのようです。

早とちりが災いしました。こういうときは落ち着いてファイル検索を使うなどして完全に洗わなければならないなと反省。

 

マニュアルに登場するファイルは三つ(では足りないかもしれない。後述します)、

  • NcUsbPod.dll(Mach3をUSB接続で使用するためのプラグイン
  • M930.m1s(Z軸の原点センサを使うためのマクロのファイル)
  • Mach3Mill.xml(設定パラメータがまとめられたファイル たぶん)

NcUsbPod.dll は Proglam Files/MACH3/Pluginsへ、

M930.m1s は Proglam Files/Mach3/macros/Mach3millへ、

Mach3Mill.xml は入れる先が明記されていませんでしたが Proglam Files/MACH3の中に同じ名前のファイルがあったので置き換えました。

各軸の設定をマニュアル通りに終え、

ソフトを起動すると制御装置の接続方法を選べとのウィンドウが出てくるので、

NcUsbPodを選んでOKをクリックすると、Error Triggeredだかなんだかのエラーが出てソフトが停止しました。

なぜこうも問題が起こるのか?

とりあえずCD内のファイルだけでは問題が片付きそうにありません。

 

エラーメッセージでググったりして、海外のCNCZoneというフォーラムや、Mach3をUSB接続で使っている人のツイートとリプライなどからNcUsbPodの最新版と称されたURLからファイルをダウンロードしたりして試しましたが一向に問題は改善しません。

 

配線が断線したりしてないかと制御ボックスを開けてみると、接続には関係ありませんが主軸用インバータの本体と、制御ボックスの表に出ているコントローラをつなぐフラットケーブルが抜けていました。

制御ボードとの接続には関係ありませんが、気づいて繋ぎ直さなかったらCNCは使えなかったでしょう。

 

また、制御ボックスにはWiXHCというメーカーのMach3 Motion Control Cardという基板が使われていることがわかったので、メーカーの公式HPのダウンロードページを探しましたがプラグインファイルはダウンロードできませんでした。

 

いい加減に腹が立ってきたころ、CDのマニュアルが入ったフォルダにプラグインファイルが入っていることと、そのマニュアルが中文と英語で分かれているところが気になり始めました。当初は単純に言語が異なるだけかと思っていましたが、もしかしたらこのフォルダ内のファイルは同じ物が入っていないのかもしれない。と。

 

実際にフォルダを開いてみると、なぜかm1sファイルの数が違います。

この時点で、二つのフォルダは同期されていないということになります。

こいつはくせえッー!

 

”中文资料”フォルダ内のNcUsbPod.dll、Mach3Mill.xml、M930.m1sを使い、フォルダ内のその他の.m1sファイルをすべてmacroフォルダに入れたところ、画面が真っ白になりました。何度かファイルの入れ替えを試すと、Mach3Mill.xmlがそれに関わっているということがわかりました。この状態でもコマンドバーだけは表示されているので、そこから設定をのぞくと制御ボックスとの接続ができているようだということが確認できました。ようやく状況が変わった!

 

つまりNcUsbPod.dllは中文资料フォルダ内のものが当たりのファイルだということになります。

画面を白くする性質を持つのは(?)Mach3Mill.xmlなので、このファイルはハズレです。

 

では、とMach3Mill.xmlを別から持ってきて(どこのだったか忘れた)、Mach3のディレクトリに入れてソフトを再起動すると画面が表示されました。

接続エラーの文言は表示されていません。

おっ?

 

期待しないように心を落ち着かせながらMPGを開き、一つの軸に動作を指令すると、

”みょーん”という音が!まぎれもなくステッピングモータの音です。

他の軸も含め全軸が動作します。

国内メーカー販売のCNCを使っていたときは当然だったひとつひとつの動作に喜びを感じます。

動いてよかった…高い機械が置物になるところでした。

 

 

 

ごちゃごちゃ書いてきましたが、発生した問題を箇条書きにすると、

  • 付属CDのMach3インストーラはファイルが破損している
  • マニュアルと付属CDのディレクトリ構成が異なる
  • 付属CDの"English Manual"フォルダの中身だけでは動作しない(フォルダ内のファイルのが同期されていない可能性その1)
  • ネットから拾った上記のファイル三つがそろったパッケージを使っても動作しない
  • 一部のMach3Mill.xmlを使うと画面が上のコマンドバーを残して真っ白になり、UIが表示されない
  • ”中文资料”フォルダ内と”English Manual”フォルダの.m1sファイルの数が異なる(フォルダ内のファイルが同期されていない可能性その2)
  • 制御ボックスのふたを開けると主軸インバータと外装に埋め込まれたコントローラを接続するフラットケーブルが抜けている(配線が切れてるんじゃなかろうかとふたを開けたときに発見した。開けていなかったら主軸が回ることはなかっただろう)

 

 

そして、接続を確立した条件は、

NcUsbPod.dll:付属CD内”中文资料”フォルダ内のもの

Mach3Mill.xmlとりあえずかき集めたファイルの中で画面が真っ白にならないヤツ(20181125:制御用PCを変更するにあたってこの記事を見ながら設定を進めると、中文资料フォルダ内のもので大丈夫でした)

M930.m1s:どれか適当なやつ(工具高さ設定ツールのマクロ。CNC動作に関わるものではないと思われる)

その他の.m1sファイル:”中文资料”フォルダ内からありったけmacros/Mach3millへ。

 

問題と対策を明確にして誰かの役に立つ情報として成立させたかったのですが、

Mach3 Motion Contorol Cardのメーカのサイトにも、ChinaCNCZoneのダウンロードページにもファイルがなく、ネットで拾ったファイルというのも誰かのツイートに張られたリンクをたどっていつのバージョンかわからないファイルを手に入れているうえ、付属CDのファイルと混ぜて使っているので「ここからこのバージョンのファイルを落として使え!」と確定的な情報が出せません。

 

Mach3と制御ボックスの接続の設定はこのようにせよ!

「マニュアルに書いてあるファイルを”適当”に集めて、”なんかうまく”いく組み合わせを探せ!」

自分の場合はCDに入っているファイルが英文マニュアルと中文マニュアルで違った、というのが原因です。まずは付属CD内のファイルをすべて試してみることをお勧めします。

 

順序としては、接続エラーの出ないNcUsbPod.dllファイルを当て、

そのあと適切なMach3Mill.xmlファイルを当てる。

そのあと.m1sファイルを見繕うのがいい気がします。おそらくm1sファイルはPCと制御ボックスの接続には関係ありません。

結果を見ると、マニュアルに書いてある内容は正しく、プラグインのファイルを当たりが出るまで試さないといけないということでしょうか。

以上です。

 

役に立たなそうな記事だな~