タミヤDT-02をクローラ(キャタピラ)化してみる

京商リザードのクローラベルトだけをセットで入手しました。

サイズ感がちょうどよかったのでDT-02に取り付けられるように改造してみます。

 

自分が作るものの中では比較的面白いかなと思ったので動画を作ってみました。

ひと月で再生数驚きの30回。壊滅的。

製作

だいたいのものは3Dプリンタで作っています。

とても便利です。3Dプリンタがなかったら作ってません。

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旋回

前輪に左右が独立したブレーキを取り付け、デフを強制的に働かせて旋回させます。

このため、超信地旋回はできません。

ホイールの内側をドラム代わりに使ったドラムブレーキのような構造です。

ブレーキシューにアルミ板のレバーを付け、ステアリングサーボでワイヤー(針金)を引くことで動作します。

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ブレーキの動作 ワイヤーを引くと開く

アップライトはナックルのない固定のものを作って交換しています。

スプロケット

前輪にブレーキをつけたため、デフを働かせるにはベルトを介して後輪までブレーキ力を伝えなくてはいけません。

そのため、前後ともスプロケットホイールにする必要があります。

流用できそうなものはないため、1から3Dプリンタで作りました。

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造形の仕上がりは汚いですが機能に関わるところは影響がないようにしてます。

 

ジオメトリ調整

ジオメトリ調整っていう言葉が正しいかわかりませんが、

前後のトー角をゼロに修正する必要があります。

フロントはステアリングタイロッドの締め具合で調整しますが、

フロントのアップライトはすでにブレーキをつけるため、タイヤが左右に動かないようにするために、リアと同様なナックルのないものに変えているので必要ありません。

リアはトー角をつけるため、サスアーム車体側とアップライト側のピボット軸同士がハの字になっています。

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刺さっているシャフトは100mmなので、3%の勾配がついています。

平行なものを3Dプリンタで作り直します。

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ついでにダンパーの取り付け点を内側に一個増設し、ストローク増加とベルトとばねの干渉を回避します。

アンプ、モータ変更

モータは標準装備のRS-540SHでしたが、旋回時にトルク不足でスト―ルしたため、

モータをスーパーストックRZに、アンプはターン数無制限のキーエンスA-07Vに変えました。

キーエンスってあのキーエンス?と思いましたがそのキーエンスでした。

BtoB製品しか作ってないイメージでしたが、現在はホビー向けはアキュバンスというブランド名に変わっているようです。

完成

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実はこの写真は実験中のときのものでタミヤのタイヤとホイールを使っています


単純にクローラ幅がタイヤよりも広いので、深い草むらでも沈まず、草に乗り上げるのでボートのような挙動で速いです。走破性もよくなって面白いです。

デフを使った旋回も思ったよりうまくいき、プロポの微妙な操作による旋回半径のコントロール性は高いです。

 

問題としてはブレーキが弱く、アスファルトではブレーキが負けてうまく旋回できません。

手で動かそうとしたときはこれ以上は壊れるのでは?と思うほど力をかけても滑らないのですが思った以上の力がかかっているようです。

その他あまり良くない部分もあるのでいずれ直したいと思っています。

 

いちばん問題になったのはやはりクローラ外れで、たまに外れるくらいは良いんですが、市販品だったら許せないくらいの頻度で外れるので楽しさに思いっきり水を差されます。

外れる原因をいくつか考えてみましたが、

ひとつはホイールが完全に平行でないことが考えられます。

車体から左右にアームが伸びてホイールがついているため、

クローラに張力がかかったときには結構なモーメントが働いて

前後のホイールを引き寄せるような力がかかっていそうです。

そうすると平行だったアームがハの字になってホイールも傾くことでクローラが外れるのではないでしょうか。

クローラが内側に外れたことは一度もないので、この説を裏付けられると思います。

今後の課題です。