ブレーキで振動するフォーク
もらってきたライブディオ、辺りをすこし走るとハンドルが片方に持っていかれそうな感覚になる。フォークを見ると片方はオイルシールが抜けてインナーチューブの上に取り残されていて、前輪をゆするとガタがあった。
ブレーキをかけるとスティックスリップの要領でガタガタ揺れる。
うっかり走行中に手を離すとぶっとびそうで怖い。
ハンドリングが気持ち悪いと乗ってても面白くないので交換する。
交換対象
バイクパーツセンター フロントフォーク ゴールド ライブDio (AF35) ZX 5001
- 出版社/メーカー: バイクパーツセンター(Bike Parts Center)
- メディア: Automotive
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低価格、値段なりの品質のパーツが手に入るので重宝する。耐久性、品質などはそれなりのようだが、完全にお釈迦になったパーツを交換するのだから現状より良くなることには間違いないだろう。
ZX用のフォークにした。というかそれしかなかった。
自分のライブディオはZXではないが多分付くだろう、と思って買った。
フォークの取り外し
センタースタンドをかけ、リアキャリアに何か重しを乗せて前輪を浮かせる。
アクスルシャフトのネジを緩め、シャフトを抜き、前輪を取り外す。
フォークを抜くときについてきてしまうのでフォークに固定されているブレーキホースとスピードメーターワイヤーのホルダーを外しておく。
ステムの三つ又(アンダーブラケットっていうの?)のフロントフォークをクランプしているネジを片側二本づつ外すとフォークを抜くことができる。上のネジはインナーチューブ上端付近の溝にネジの胴が引っかかることで抜け止めの役割をしているのでネジは完全に抜かないといけない。
新しいフォークを差し込み、ボルトを戻す。
上端が少し飛び出すので注意。何も考えずに元のフォークと同じにツラにしてネジを入れ、インパクトで締めたらインナーチューブの溝とボルト穴が合ってなかったようで、ボルトのネジ山がなくなった。インナーチューブを確認したが、きっちり焼入れ、メッキされているからかキズはついていなかった。かえって品質が確認できて安心した。
カラーがない!
フォークを固定し、前輪をもとに戻そうとしたその時、前輪とフォークの間に隙間があった。そうだ、カラーを入れないと。と辺りを見回すがどこにも見当たらない。
さっき工具を取りに行くときカラカラ音がしたような気がする。まさか蹴飛ばしてどこかにいったのでは!?
車をどけたりドブをのぞき込んだりしたがどこにもない。
しばらく地面に這いつくばっていたがどうにも見つからない。
旋盤に数か月ぶりの出番か…などと途方に暮れつつも何気なくスピードメーターギヤと前輪を重ねてフォークの間に入れ、アクスルシャフトを差し込むとカラーが埋めているはずの隙間は案外少ない。
フォークの間に挟まるべき部品はあとブレーキキャリパーのブラケットだけだ…というところでカラーがそもそも使われていないことに気づいた。
…………
微調整
アクスルシャフトのネジを締めこんでブレーキキャリパーの上側のネジを締めたら
(ネジはもともとついていたものでは長さが足りなくなる。30mmのものを使った。)
ブレーキが引きずって前輪の回転が渋くなった。キャリパーが傾いているのか、オフセットしているのだろう。と考え、上のネジを緩めてみると多少回転が軽くなった。
試しに、スケールのエッジをアクスルの取り付け穴が開いている面に押し付け、ブレーキキャリパー上側マウント面との高さを見る。
手で押さえている方がアクスル側。
純正フォークは隙間がほぼないのに対して新しいフォークは隙間ができている。
こんな感じにM8ワッシャを挟むことで解決した。
アクスルシャフトを完全に締めこんだ後に上のネジだけ外してワッシャを取り除いたら
ワッシャと同じくらいの隙間が空いたので厚みはだいたい合っているようだ。
(無理やり締めこんで部品がゆがんでいたならば、ネジ、ワッシャを外してフリーにしたときにその隙間が狭まったり、開いたりするはず)
このフォークはライブディオZX用だが、手持ちのディオはZXではない。
おそらくZXはキャリパーブラケットがアクスルと共締めでなく、フォークのマウントの二つの穴で固定しているのだろう。
段差はおそらく1.5mm。M8のワッシャのJIS規格品の厚みを調べると1.6mmだった。ワッシャを隙間に差し込むとき、少しザクっとした抵抗ある入り方だったのでたぶん正しい。
完了
とにかく組みあがった。もとの汚いフォークと比べるとアウターチューブが太くなって凹凸もはなはだしく、アルマイトが光って見栄えが良い。
交換前。だいぶ印象が違って見える。
だが肝心なのはハンドルをとられないかとブレーキング時の振動がなくなったかだ。
軽くあたりを走ってみるとハンドルは取られないがブレーキ時にハンドルが片方に切れようとする。
見ると片方のネジがゆるんでいた。
あぶないあぶない。
締めなおしてもう一度走ると走行に問題は感じられなくなった。