KDX200SRのウインカーの位置を変えたくて、カウルにマウントされていたウインカーをフレームから伸ばした鉄ステーに固定したら、ランプのグランドがマウントの金具に通じていたため、フレームを通してショートさせてしまったらしく純正リレー回路が壊れてしまった。
仕方がないので配線図を読んでウインカーリレーを自作した。
純正ウインカーリレー回路
純正のウインカーリレーの回路が全く意味がわからない構造だった。
電源をウインカースイッチで左右に振り分け、リレーを介してウインカ―ランプを点灯してグランドに落とすというのがシンプルな回路だと思うが、
KDXの回路はそうではなく、電源をスイッチで左右に振り分け、ウインカーランプに入り、ウインカーリレーユニットを通してグランドに落とすという構造だった。
そして、メーターのウインカーインジケーターはウインカーリレーユニットを通して電源が供給される。
つまり、この汚い図のような回路になっている。
不可解なのは、インジケータランプの電源供給は必ずウインカーランプと直列でしかされないというところで、そんなことをすれば分圧されてウインカーランプ、インジケータランプのどちらも暗くなってしまう。
KDXの電源は交流なので、ダイオードを噛ましてプラスをウインカーに、マイナスをインジケータに振り分けているのか?と思ったが、閉回路を構成するには必ずウインカーランプを通らなくてはならないので同じことだ。
ド素人なので全然わからない。
純正リレーをばらして探ろうと思ったが、樹脂が充填されていて見られなかった。
もしこの記事を読んでいる人がいて、俺は知ってるぜと思った方がいたら教えてください。
自作ウインカーリレー回路
純正リレーを再現することはできなそうだ。
ということで、独自の方法を考えなくてはならない。
バイメタル動作のリレーなんて当然作れないので、タイマーICでリレーを駆動することにする。
しかし、交流電源のKDXの中で直流電源を確保しなくてはならない。
やむを得ず、回路内に整流回路を持つことにした。
手書きを撮影は見栄えがよくない。
でも回路図を書くソフトを使おうとしたことがあったがだいぶ面倒だった。
どうせ自分でユニバーサル基盤にはんだ付けするだけなので手の込んだ図面は必要ないし。
仕様は、
・方向指示器の点滅速度は毎分60~120回であることと保安基準に定められているため、周波数は真ん中ねらいの1.5Hzとする
・純正ウインカーリレーは前後が同時点灯でなく、前後交互点灯のため、純正を尊重して交互点灯とする(純正でバッテリーレスなので、点灯時の消費電力の負荷変動を小さくするためでもある)
NE555を周波数1.5Hz,デューティ50%に設定する。
抵抗値、静電容量はElectroDroidというアプリを使って決定した。
四代にわたって自分のスマホにインストールされている便利アプリ。
完成。
リレーがやたらとでかいのは12Vの二回路入りC接点のものが手持ちにこれしかなかったから。交互点灯にするために二回路入りにする必要があるが、同時点灯なら一回路でいい。
KDXにはモノをしまうスペースがぜんぜんないので小さくできるならそのほうがいい。
もとのコネクタに平端子をかしめて差し込み、ケースに回路を入れてステムとフォークのチューブの間に突っ込んだ。
同時点灯か?交互点灯か?
実はウインカーリレー自体は数年前すでに作っていて、この記事は配線切れの修理のついでに書いているのだが、
配線切れによってリレーが停止してウインカーが点滅しなくなったとき、人力でウインカースイッチをオンオフすれば周囲に進行方向を伝えられるが、交互点灯の場合は前後のどちらかしか点滅させられないデメリットがあることに気づいた。
そのリスクを考慮するなら同時点灯になるように配線することをおすすめします。