【KDX200SR】アクスルスライダー、フォークガードの自作

KDX200SRですが、

右側に転倒するとリアアクスル、ハンドル、フロントフォーク、チャンバー

左側に転倒するとサイドスタンド、ハンドル、フロントフォークで接地します。

ハンドルガードは市販のものでガードしましたが、残りのフォーク、リアアクスル、チャンバーを守らなければいけません。

そこで、アクスルスライダーとフォークガードを自作することにしました。

当初の目的ではありませんでしたが、ハンドルガードと併用することでチャンバーガードとしても機能してくれます。

フォークガードの製作

フォークガードと言えばインナーチューブを飛び石などから保護するカバー的なものを本来指すようですが、この場ではアウターチューブの先端を地面との擦れから守るものとします。 フォークスライダーと言ってもいいですがこれもまた今回作る部品を指す言葉ではないようです。

というのも、バイクを寝かしてどこが地面に擦れるのか確認したところ、

オフ車は?フロントアクスルよりアウターチューブが大きく飛び出ているので、アウターチューブの先端がまず地面に当たり、アクスルは地面からそこそこ離れています。

また、KDXのフロントアクスルは右側に回り止めかなんかの棒が生えていて、左右が貫通していないため、普通のアクスルスライダーはつけられそうにありません。

というわけで、アウターチューブに直接取り付けられるタイプのガードを3D プリンタで作りました。

左は取り付け前ですが、何度か倒しているので傷がついていて、これをガードしたいです。少し細くなった部分が10数ミリあるので、ここをクランプすることで取り付けます。

すり割りを一か所作り、M5ボルトで締めています。

100km以上走りましたが異常はありません。まだ転倒はしていないので耐久性は不明です。

リアアクスルスライダーの製作

リアアクスルは10mm強の貫通穴が開いているため、通常のスライダーのような取り付けが可能です。

市販のものを買ってもよかったのですが、両端ネジを切ったアルミ丸棒が余っていたので自作することにしました。

ジムカーナ的なことをする都合上転倒回数は多くなることが見込まれるので、簡単に作り直せることはメリットになるかもしれません。

また、市販のものよりは貧弱でしょうから、下手に頑張って純正部品にダメージを与えることなく先に壊れてくれるかな?という期待もあります。

部品にはM10ナットを埋め込んで雌ねじとします。

スライダーの外側には六角面をつけているので、大きなスパナがあればトルクをかけられます。

アクスルの端面は平たくないので、あまり当たり面が少ないと3Dプリント部品が経時変形してゆるむ可能性があるため、直径30mm、板厚3mmの座金を噛ませて部品への面圧の分散を狙います。

また、アクスルにはアクスルナットの脱落防止のピンを挿していますが、スライダーのシャフトを差し込むことによりピンが入れられなくなります。

スライダーが緩んだ場合に脱落する部品を減らす効果もあるため、(最悪シャフトだけは残る)3mmの穴をシャフトに空け、ピンが挿せるようにしておきました。

取り付けるとこのようになります。

シャフトの穴とアクスルの穴を合わせるのが微妙に面倒で、だからといってピンを挿したまま締めてシャフトがずれるとピンに負担がかかるため取り付けは少し面倒です。

 

市販のスライダーがどのくらいの重さかわかりませんが、スライダーをプラスチック、シャフトにアルミを使ってトータル200g未満ぐらいに収まっており、軽めではないかと思います。

 

また、これまではシャフトの中にドロバチが巣を作って困っていたので、それを防げるのはスライダーの重要なメリットのひとつです。

効果

前後のガードを取り付け、バイクを寝かしてみました。

右倒し ハンドル右側

タイヤ、フォークガード、ハンドルガードが接地

折れたり潰れると困るブレーキペダル、チャンバーが浮いています。

ステップが擦っていますが、可倒式でまだ余裕があります。

キャブから抜き残しのガソリンが漏れていますが気にしないでください。

リアタイヤは浮き、スライダーのみが設置しています。

右倒し ハンドル左側

タイヤとハンドルガードが接地しています。

同じくステップが擦り、ブレーキペダルとチャンバーは浮いています。

同様にスライダーだけで接地しています。

結果

これまでは転倒するとチャンバーに直接打撃を受けていました。

チャンバーは今後手に入らない可能性が高く、社外品もそうそうないと予想されるので転倒でダメージを受ける部品としては一番守りたい部品だったので、チャンバーを守るためにエンジンガードの自作も考えていたのですが、予想以上にスライダーが機能してくれたおかげでチャンバーの安全も確保できました。

転倒の衝撃でスライダーがもげない限り、ステップがちょっと擦ることを除けば純正部品をほとんど保護できることでしょう。