玉切り台の自作3

以前に玉切り台を作りましたが、よそに一つ置く必要が出てきたので、もう一個作ることにしました。

前回のゲージ付き?の形状はとても使いやすかったので同様とします。

 

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とはいえ、全く同じものを作っては面白くないので、より工数を減らした構造を考えてみることにします。

前回のものは構造上のデメリットが思いつかないくらいなのですが、作るときに限って言えば木組みは手間なので、今回はそれを使わないようにしたいと思います。

 

前のもののようにするにはチェーンソーの通り道を作るために段差のないX字の部材を作る必要があり、そうなると分割した腕木を突き合わせて固定するか、板などから切り出すかになってしまい、強度やコストなどのデメリットが大きくなってきます。

ですがある日、常識を覆す画期的なアイデアが思いつきました(おおげさ)

今までは、両手でピースを作ってその間にペンを載せるように2本のX字でワーク(薪)を支えなくてはならないと思っていましたが、人差し指、中指、薬指の3本でペンを持つときのように斜めに伸ばした両側と中央の3本の間に挟めば最低限ワークを支えられます。

すると、☓字を並べるのではなく、腕木を片側ずつ間隔をあけて交互に配置した腕木を梁で連結するだけで済み、ネジ止めだけで組み立てることができ、ほぞを作らないようにするために無駄に材料を分割しなくて良いため強度が極端に弱い箇所もありません。

方向性が決まったので作っていきます。

梁となる部材、ワークを乗せる腕木を切ります。

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屋外に常時置くのが前提なので初めから防腐剤を塗装します。余っていた水性のクリアを使いました。

梁に横木を留めます。

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このままでは、各腕木と梁がコーススレッド二本ずつだけで止まっているため一つ一つがぐらつきやすいので、腕木の下端部をさらに横木でつなぎます。

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これで完成です。

使い方としては、腕木が二本隣り合っている方を目印にチェーンソーの刃を通せば350mm間隔でワークを切ることができます。

切った後も落ちないので、そのまま括るなり運ぶなりできます。

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機能としては前回のものとほぼ同じように使うことができました。

前回と比較したメリットとしては、片側の腕木が一本ずつになったため材料が少なく済み、ほぞを作らなくてよいため作業時間の短縮になります。

前回と比べるとデメリットもあり、腕木の交差する角度が梁の面に依存するため、交差する角度が基本的には直角になります。

ほぞを作る場合は角度は自由にできるため可能だった、幅は狭めに、背は高くなどといった味付けができません。見栄え的にも直角で交差するより70°くらいのほうが見栄えよく感じます。

 

梁が左右の腕木を支えるため、横から見たときに交点の直下すぐそばに梁を配置することになります。

腕木の厚み分だけが刃と梁の間の最小クリアランス(下図A寸法)となるため、斬り下ろしたときに勢い余って梁まで切ってしまう可能性が高くなります。(前回の形状の場合はB寸法)

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あとは、ほぞで組むよりはワークの重みで生じるX字を広げるような力に対する強度は小さくなると思います。

デメリットに関してはいずれも水面下の問題なので、実際の使用に問題が出ない限りはあまり気にすることはないと思います。