GDインプレッサのマッドフラップを自作する

GDAインプレッサのマッドフラップ、完全に日焼けしてしまっていて細かいヒビと色あせでいかにもボロい雰囲気が出ているので交換することにした。

純正品はあまり見当たらなかったのと、
汎用品はかえって合わせるのが面倒そうだったので
既存のものもあることだし、型をとって自作する。

素材はモノタロウで買った600×900×3mm厚EVAシート赤色。約2000円。安い。

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型を取るためにまず既存のマッドフラップを外すが、タイヤがついていると外せない。
工程をよく考えると、ジャッキが一つしかない場合には
一輪浮かし、
タイヤを外し、
マッドフラップを外し、取付け、
タイヤを取付けて、
ジャッキを外す
というのを4回繰り返すことになるので案外面倒な作業だ。
友人にウマを2個借り、ジャッキを2個使うことで四輪浮かせていっぺんに作業することができた。

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外したマッドフラップをシートに乗せてペンでなぞって型を取る。シートには裏表があるので「」のように左の型を2個並べてスペース効率を上げ、片方は裏返して使うということはできない。
そうしようとしてうっかりミスしかけた。

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これは過ちに気づく前の写真。

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切っていくが、通常のサイズのカッターを使ったら切るのにとても苦労した。
腕がプルプルするほど力を込めても一度で完全に切れないし、刃が折れたり刃が滑ったりして危ない。
途中であえなく手をケガしたのでハサミを使った。
頑丈で切れ味のいいハサミを用意すれば、カッターよりも圧倒的に早くて安全に切れた。自分の場合、生花に使うようなハサミがあったのでそれを使った。
小さい曲線は難しいので大きいカッターもあるといいかもしれない。

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切り終わったらボルト穴を開ける。
一部を除きM6ボルトで止まっていたので7mmのドリルを使う。
ゴム状の素材にはドリルは刃が立ちにくくきれいな穴は開かないが、
この素材はどうだろうかと思ったが切削性はよかった。
ゴムというよりプラスチックに近い。

もしかしたらエンドミルでもきれいに削れるかもしれない。だとするとCNCでも作れそうだ。

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既存のマッドフラップには取り付け穴にかかる切り込み、前輪側の曲げ部の切込み、二段の取り付け穴があるが、
どれも必要性がわからなかったので加工しなかった。

と思ったが、前輪側の曲げ部の切り込みに関しては、
曲げ部によって無駄に強度が出てしまい、地面にぶつかったときや走行風を受けたときにマッドフラップがなびいて力を受け流すことが出来なくなるのを防いでいるのかもしれない。
ボルト部の切り込みについては、マッドフラップが何らかの力で強く引っ張られたとき、ボルトが切り込みを通り抜け、インナーフェンダーごともぎ取られる前にマッドフラップだけが外れてくれるためのものなのかもしれない。

と、今これを書いていて初めて考えついた。
我ながら説得力のある考察だ。
しまった。。。
今度のタイヤ交換のときにでも追加工することにしよう。

 

ともかく完成したので取り付けた。

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色あせたパーツの色が復活すると見栄えがだいぶ違う。

 

まだ完成ではない。元のマッドフラップにはSTIのロゴがあったのでそれもちゃんと作っておかなくてはならない。見栄えに重要なところだ。
自分のインプレッサ車体はSTIではないのでSTIにするか「SUBARU」の文字やスバルエンブレムにしようか迷ったがそのままSTIにしておくことにした。
STIでないWRXに取り付けた自作のマッドフラップに自作のSTIステッカーを貼り付ける。もはやどこにも真実はない。

ロゴはカッティングマシンで作った。

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このEVAシートは片面がデコボコしていて、

その面をを外側に使ったのだがめちゃめちゃシートが貼りつきにくかった。

何度もカッティングシートがアプリケーションシートに持っていかれて苦労したが何とか貼り付けた。

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じっくり見ると切断面のガタつきとかが気になるかもしれないがおおむね満足のいく結果が得られた。

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レカロシートでデスクチェアを作ろう

高級?デスクチェア

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B4にレカロシートを取り付けたので、余った純正電動シートは部屋の椅子にしようと思っていたのだが、純正シートはシートレール一体型で車体に合わせた変な金具になっている。

再利用不可になりそうなレベルで追加工しなくてはならなそうだったので二の足を踏んでいたが、諸事情でシートを戻すことになったのでレカロシートが余りとして出た。

こちらはシートレールが交換可能なのでシート本体のマウントは非常に使いやすい構造である。

それに加えてクッションがへたりきって不要となった安物のPC用チェアがある。

することは一つしかない。

 

早速作業に取り掛かることにした。

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本来の使われ方をしていた頃のシート。

実行

シートと脚はあるのであとはその間をつなぐだけだ。

アルミフレームを活用したい。

材料を眺めながら考えた結果、シートの重心が調整できるよう、アルミフレームを使ってマウント位置を前後にずらせるようにし、シートとアルミフレームの接続にはアルミアングルを使うことにした。

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超長距離の調整代を簡単に持たせられるのがアルミフレームのいいところだと思う。

通常の材料に長穴加工するのとは比べ物にならない自由度である。

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 アルミフレームの間の幅を測りアングルを切り欠く。

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 フレームの内幅が105mmだから・・・と罫書き、加工したらアングルも105mmに切り欠きを作ってしまった。

すぐにミスるくせに図も書かずに加工するのはよくない。さらに、すぐにミスるくせに一個切ったら試しに合わせてみるということをせず、二本加工して初めて合わせるのもよくない。

アルミフレームの幅二本分切り欠きを広げて修正した。

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アングルを切り欠いたので単体では曲げに弱くなっているが、組み立てれば切り欠いたアングルの端面がアルミフレームに当たることで曲げ力を支えることができる。

 

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一番てこずったのが手ごろなネジがないことだった。

やる気のない人間がスムーズにDIYを行うためには材料と道具があらかじめそろっていることが必要だが、ネジがあるかどうかというのも大事だと思う。

ネジがないことに気づくときには作業は始まっているので「ネジがないからやらない」ということにはなりにくいが、部品ができて組み立てるという一番楽しいときにネジが一本足りないとか、長さのちょうどいいのがないだとかというのはとても憎たらしい。

各種長さ、サイズのネジ、ナット、座金が20個ずつくらい入ってセットになったパッケージがないものか。

今回はちょうどいい長さのネジがなく、買いに行くのが面倒だったのでスペーサがわりにナットが入っている。

 

そんなこんなでとにかく取り付けは終了。

出来上がったとき、見栄えが面白いのでなんかやたらとテンションがあがった。

アングルの角を処理しようと思っていたが完成したらどうでもよくなった。

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背もたれも倒れないような安いPCチェアに使われている脚はキャスターのPCDが小さく、

このPCチェアよりは上等な簡易のリクライニングがついている椅子の足が650mm程度なのに対して100mmほど小さい。シート部分がでかいので見栄えのバランスはあまり良くない。

背もたれを倒したときにひっくり返るようなら脚だけ買おうかと思ったが、アルミフレームをフル活用して脚を後ろ寄りにセットすることで、背もたれを160°くらいに傾けて寝てみてもひっくり返ることはなかったのでとりあえずこのまま使おうと思う。

 

KIPSの掃除、修理(KDX200SR)

前回、ヘッドを開けたら壊れていることに気づいたKIPS。

壊れているのを見てしまった以上、そっと戻して乗り続けるわけにはいかない。

それにKDXの入手以来KIPSの恩恵を受けたことがなかった可能性がある。どう変わるのか興味もある。

KIPSバルブの入手

KIPSのバルブ部品の入手方法が問題だったが、手に入れることができた。

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CNC四軸加工の成果物...ではない

SRではないKDX200用のパーツである。

オンラインショップで取り扱われていた。互換性があるか確信はなかったが、

KDX200SRがKDX200ベースであることから、エンジンはほぼ同じものが使われていてだいたい互換があるというネットの情報と、カワサキのオンラインパーツリストのイラストが両者とも同じに見えたので、これも共通なのではないかということで買ってみた。

3500円くらいなので失敗してもダメージは少ないし、追加工くらいで使えるかもしれない。

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バイク雑誌のネット記事の車体も自分の車体も同じようにリゾネーター側のギヤがナメていたが、カワサキの在庫検索でもリゾネータ側のみ在庫があった。

低回転時に働く方のバルブなのでカーボンが溜まりやすく壊れやすいというようなことがあって多めに作ってあったりするのだろうか。

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潰れたバルブと比較する。全く同じに見える。

長さ、シャフト径、ポンチマーク位置など主要な寸法はノギスで測ったら同じだった。

歯先円直径を測ったかどうか忘れてしまったが測って同じであることを確認した気がする。

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ガスケットは社外品のセットを注文しておいた。

インマニも外から見てひび割れていたので念のため注文した。

ヘッドガスケットと紙のガスケットは形が特徴的なのですぐわかったし、小さいOリングはKIPSの部品各部のものということがわかったが、残りの小さいOリングとエキゾーストガスケットらしき三つは説明書もないのでどこに使うかわからなかった。

 

ガスケットはスキャンしておく。以降、ガスケットシートを買ってスキャン画像に沿って切れば自作することができる。

清掃

各部のカーボンを落とす。

排気ポートなども含め見えるところはなるだけ落としておく。特にKIPSのバルブが収まるところやロッドの穴もカーボンがたまっているので再発防止のためにもちゃんとしておく。

クレ クリーナーキャブを使ったがパーツクリーナーやシンナーなどを使ってみても落ちなかったカーボンがよく落ちる。

缶を見てもどれも石油類と書いてあるだけで何が違うのかよくわからないがやっぱり各用途に適したものとしての違いを持ってるんだなと思う。

 

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ピストンヘッドはあまりきれいにならなかった。

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シリンダ内側に変なキズやこすれたような跡はなかったので一安心した。

組み戻し(2019/10/7)

組み戻しをしようとして、組み方がよくわからないことに気づいた。

他の人の整備記録の記事があったのでそれを見ればいいと思っていたがKDX125SRだった。125はKIPSのバルブ数が異なるようで参考にできない。

KIPSをばらすときに見ておけばよかったがなかなか外れなくてごちゃごちゃやってるうちに元がどう組んであるのかを見ておくのを忘れていた。

案外KDX200SRをピンポイントで整備している記事が見つからない。

Youtubeでロシア圏らしき人が整備する420pの動画を見つけ、それを凝視することでどうにか組み方を確認できた。

サービスマニュアルは持っていなかったが持っておいた方がよさそうだ。

 

バルブやロッドには目印があるので、それを合わせていけばよい。

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まず、ロッドの溝とリゾネータ側バルブのギヤに打たれたポンチマークを合わせる。(写真上)

このとき、ロッドは最大まで引かれた状態となる。つまりKIPSが全開の状態である。

この状態で反対側のバルブのギヤ同士のポンチマークを合わせてギヤを差し込む。(写真下)

 

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そしてさらに、排気ポート側のバルブの軸のDカット(軸の側面が平らに加工されている部分)の面が図のようにシリンダーヘッド方向を向くようにする。

 

サービスマニュアルはないので絶対に間違いないとは断言できないが、

このように組むことで、ロッドが引かれたときにポートタイミングが早まるようなバルブの開き方になり、KIPSの動作とバルブの動作の辻褄が合うので間違っていないと思う。

 

詳しく説明すると、

排気ポートのバルブは切り欠きのついた円盤状のバルブと(写真がない)、排気ポートの切り欠きの組み合わせで機能するようで、ロッドの動作量に応じてバルブが回転し、上記のように組めば全開時には排気ポートに設けられた切り欠きとバルブの切り欠きが合う。

下の写真は排気フランジ側から見たバルブ。

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全閉時

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全開時

シリンダの切り欠きはヘッド方向にあるので、排気ポートの切り欠きが合っているときは排気ポートが拡大&位置が上昇することになり、流路が拡大して抜けが良くなる&ポートタイミングが早まることで高回転寄りに変化するはず。

このことから、ロッドが引かれているときにDカットが上にくるように組むのが正しいと考えられる。

 

とりあえずバルブを収めたが、ロッドを引いても動きが渋い。各部のガタで部品が傾いてひっかかってる感じだ。2ストオイルを塗りたくったらとてもスムーズになったが、オイルが切れているときは動かないというのは不安がある。

シリンダーヘッドを付けずに動かしているので、軸が片持ち状態になっていることもあるだろうし、ギヤをナメたせいかロッドも少し摩耗していて、そのせいでガタが大きかったりするせいもあるかもしれない。ロッドは新品が見つからなかったので買っていない。

 

2ストの場合、4ストのように部品がオイル漬けということにはならないし、排気バルブなだけあってギヤ側に積極的にオイル(混合気)が行くような構造でもなさそうだが潤滑はうまくされるのだろうか。

組むときに塗ったオイルが切れたとたんに壊れるかもしれない。たまに様子を見ておいた方がよさそうだ。

 

ともかく組み上がったのでエンジンをかけてみる。

2ストエンジンをばらした後はオイルポンプからのオイルが行くまでオイル無しで回ることになるので混合燃料を入れておかないと焼き付く可能性があるということを作業前に偶然Youtubeを見ていて知った。言われてみると当然だがこれを見ていなかったらそのままエンジンをかけていたかもしれない。

結果

クーラントを入れてエンジンをかけ、オイルポンプからのオイルが回るまでアイドリングしたあと少し走ってみたところ、

以前はギヤに対して回転が低い状態(6速で60km/hくらい)だとエンスト寸前のノッキング状態のようなエンジンがバコバコ叩かれているような感じがあった。

「6速で60km/hはそれほど低速ではないはずだが、バイクは車より高回転だったり、2ストだったり、しかし同じ2ストのYB-1はそんなことはなかったが、このバイク特有の性質だったりするのかもしれない」と無理やり納得していたが、そのノッキング風の現象がなくなった。感覚は鈍いほうだがこれは間違いなく変化した点だ。

さらに走り出し、低回転からスロットルをちょっと開けるだけでガツンと加速するようになった(気がする)。

あまり自分の五感による評価は信用していないので元から一切変わってなくても「良くなった!」と言っている可能性はあるが、上記二点の変化は低回転域での変化であり、故障していたのも低回転側バルブだったことから、これが正常に機能するようになった恩恵だとすればつじつまは合うのでそう信じることにする。

 

KIPSの動作確認方法 

しばらく経って、KIPSが再び壊れていないか確認してみた。

KIPSの動作確認は以下の手順でヘッドを開けずに確認できる。(KIPSのアームとレゾネータ側のバルブのみ)

  1. KIPSのロッドを引くアーム部分のカバー、レゾネータ室のカバーを外す。
  2. ロッドを手で引き、スムーズに押し引き出来ることを確認し、レゾネータ室の穴からKIPSのバルブを覗き、ロッドの押し引きに連動して開閉しているか確認する。
  3. レゾネータ室のカバーを取り付ける。
  4. エンジンをかけて空ぶかしし、一定のエンジン回転数からアームが動作するか確認する。

マフラーを外せば中央の排気ポートのバルブの動作も確認できる。

今回はレゾネータ側のバルブが故障していたことと、ロッドのラックが摩耗していることから、レゾネータ側のバルブの動作が確認できたなら他の部分も大丈夫だと思う。

 

KDX200SRのヘッド開けたらKIPSが壊れてた

オーバーホール

KIPSの保守のためシリンダーを外してみることにした。
以前にKIPSの動作確認のため空ぶかしでの動作確認を行ったとき、アームがちゃんと動作していたので「壊れてはいないが、開けてカーボンを落としておくのも悪くないだろう」という程度の軽い気持ちだった。
開ける前にロッドを引っ張ってみたが固着している感じはない。

壊れていないという確信を持ちつつ、
ヘッドを開けたら右側のバルブの軸が折れていた。
これはまずい気がする。とにかくKIPSの部品を外していく。
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ドロドロだ。
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バルブが見えた状態でロッドを押し引きすると、片側のバルブが回らない。
各部品を外していくとギヤが完全にナメていた。
ロッドの押し引きは問題なくできるわけだ。

バイクブロスでKDX200SRのオーバーホール記事を見つけたが全く同じ状態だった。
www.bikebros.co.jp
「今回はここまでにしておこう」という一文とともに次の記事ではKIPSに触れることなくエンジンを始動している。直さないの?
いままで自分も乗れていたから壊れていてもエンジンは回るんだろうけど。
最後までKIPSに触れることなくレースに出場してレストア企画は締めくくられていた。
あまり参考にならなかったので話を戻す。

バルブ側のギヤは完全に死んでいるが、ロッド側はそうでもない。
ダメになってた方のラックが多少角が丸くなっている。
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問題がなかった方のラック
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磁石を近づけると、ロッドには磁石がつく。ロッドは鉄系、バルブはアルミだろうか。ロッド側が生き残るように設計されているのだろうか。

とにかく、KIPSは半分機能していないことがわかった。
入手以来エンジンの調子が変わったのを感じたことはなかったのでもしかしたら自分はKDXの実力を一度も味わったことがなかったのかもしれない。

対策

直さなくてはならないが純正部品は販売中止、ヤフオクなどにも部品は見つからない。
形状自体はものすごく難しいというわけではない。

...バルブはアルミ製(多分)、外径は最大で20mm、直歯の平歯車でモジュール1、

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歯先円直径は12TでM=1なら通常なら14mmのはずが実測で14.5mmと若干不安要素がある。
モジュールが変なサイズなのか?

しばらく日が経ってから、ラック側でもモジュールを推定できることを思いつき測ってみた。
ラック側の歯10枚分のピッチを測ると、31.4mmくらいである。やはりモジュールは1のようだ。
転位歯車というやつではないかという疑問が出てきた。
そういうのがあるというだけで詳しくは知らなかったが、調べてみると歯先円直径も大きくなるらしい。
KHKのページで紹介されていた転位歯車の説明によると歯先円直径はd + 2m(1+x )で求まる。
例には転位係数は0.3とされていたので試しにそれで計算すると12+2(1.3)=14.6となる。
ラックがおおむね実測と計算が合っていて、ピニオンのみ直径が大きいことをみるとそういうことだと思ってよさそうだ。
しかしFusion360の標準で用意されているSpurGearアドインには転位係数のパラメータを入れられそうにない。
転位0でもバックラッシが大きくなるだけで使用は可能なんだろうか・・・


とても作れなさそうな複雑な形状のロッドの方は幸いにも何とか使えそうなので、このバルブ一個手に入ればKIPS機能を復活できそうだ。

我が家にはマイクロ旋盤と四軸CNCがある。これらを使えば外形は旋盤で削れる。外形削り後のバルブ部の切り欠きと歯車の歯切りも工具が侵入できない形状ではない。

早速モデリングした。f:id:drops662:20190824232933p:plain
歯車の対向する歯と歯(0°と180°の歯)を結ぶ線とバルブの切り欠きには少し角度がつけてあったが、測りようがなかったので目分量で作ったがモデルと現物を見比べてほぼ同じにできたはずだ。
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ほんの少しずれていてもバルブの開度がその分ずれるだけで致命的な問題にはならないだろう。

モデルは作った。あとは加工だが、CAMでつまづいている。
思うような工具パスが作れない。
そもそもFusion360のCAMでできるのか?

調べていくと、DeskProtoというソフトを使えば作れそうだ。
無料版がある、なんて素晴らしい!と思ったら四軸加工は有料版のようだ。
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TrialModeと書かれた帯がかかり、そこは工具が逃げてしまい加工されない。効果的。
この部品を作る以外には今後ほとんど使いそうにないし、わりと値段が張るのでできれば買いたくない。
図面を書いて業者を探せば同じくらいのコストでより良いものができるんじゃないだろうか。
ソフトを持っている人がいればパスを生成してもらうこともできるだろうがそんなつてはない。

玉切り台の自作2

チェーンソー用のウマを作る(作り直す)

drops662.hatenablog.com

去年、ウマを作って枝を一定の長さにバラすときなどに使っていた。

ウマを作るとき、まずは先人をまねしようと思って調べると、ほとんどのものは支えが三本だったのでとりあえず真似したが、一年の使用の中で気に入らない部分が出てきたので作り直すことにした。

不満点は以下の通り。

  • 置いた木のどこに刃を入れれば切断長が何mmになるのかわかりにくい
  • 支えのどちらかを切ると必ず切った木が落ちる
  • 同じ長さで複数本切れない

切った木が落ちるのを許容するのであれば支えは2本あればいいし、

切った枝が傾いたり転げ落ちるのを防ぐならば、分割されたそれぞれを二点で支えるために、4本の支えがなくてはならない。

3本の支えというのは一番中途半端な気がするが、未だに意味がわからない。

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考えた結果、上の図のように刃を通すための隙間を開けた2本の支えのペアを4セット、隙間から隙間までのピッチを350mmとして組み立てれば、支えの隙間に刃を通すだけで決まった長さになり、かつ刃の両側に支えがあるので切った木が落ちない構造にできるという結論になった。

こうすることで、木を置いて決まったところに刃を通せば何も考えなくても決まったサイズで切れ、ウマの上に切れた木が残る。

 

完璧なアイデアなので早速作っていく。

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もとあった部品と同じものを追加で五個作り合計八個とする。

 

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横木を新調し、ビス止め。

バッテンの一つ一つは互いに溝を作って組んであるため、横木の固定にしか金属は使われていない。細い隙間に刃を通す関係上、切り口が斜めに進んだり刃が傾いたりしたときに玉切り台にチェーンが触れても刃が傷まない。

 

よく考えると、両外側は内側の木のみ支えられればいいため二本ペアでなくてもよかった。

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古いものは色が変わっていたりカビのようなものがついていたので見栄えを良くするため 、薪棚を作ったときの余りのコロラドグリーン(防腐、防虫塗料)で塗る。

一回塗りの時点でほぼ缶が空になってしまったので少しムラがあるが、木を載せたりチェーンソーの歯をぶつけたりして剥げてくだろうから簡単に塗っておけばいいだろう。

 

2021年現在、数年雨ざらしにして使っているが、腐ったりせず使えている。

列数が多いほど木の載せ替えが少なくて済むので列を増やしたいと思うときはあるが、

基本の構造には全く不満は出てこない。

 

 

 

キンドリングクラッカーを作る

 

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まえがき

キンドリングクラッカーを借りて使ってみた。

 

刃は斧のように刃元ほど厚みが大きくなり、70mmくらい(うろおぼえ)になる。手持ちの和斧より広い。塗装のおかげか刃の側面のすべりがよく、丈夫な木を叩き込んでいくと締まる力で刃を滑り、木が飛び上がることもあるくらいで、叩く力を効率よく割る力に変えるような作りになっているようだ。

 

肝心なのはフレームに刃が固定されているというところで、ハンマーで叩くときに刃と薪が動かないので刃をあてがう位置をコントロールしやすく、叩いてもズレない。これにより細かく割るときの位置決めの時間、刃の位置修正の時間のロスがなくなり、作業スピードの向上につながる。

刃の上にはリングがあって、勢い余って手が滑ったりつまづいても刃でけがをすることないようになっていて安全だ。作業スピードが上がって調子に乗ってぱかぱか割っているときにうっかり手を滑らせてもケガすることはない。

 

一つあると便利だと思うが、少し値が張る。構造そのものは簡単なので自作してみるのも悪くないと思った。

 

刃の形状に関しては厚みにしても形状にしても、とても作れないので、

「刃が安全なフレームに固定されている」という点を実現することに絞って自作する。

これだけでも十分キンドリングクラッカーの恩恵は得られると思う。

 

イメージを固めるために積み木。

刃は、自作のマチェット型の刃物を使う。(マチェット型というのは、先端のR部は刃をつけておらず、9mmの刃厚と2kg強という異常な重量がマチェットの特徴とは大きくかけ離れ、鉈どころか斧のように打ち下ろす使い方しかできないから)

ちなみに必要がないので先端に刃はつけていない。

ただのフラットバーを鋭利にしただけのなまくらである。

フラットバーを刃物のように砥ぐのもなかなか難儀したので、大きめの鉈を買ってそれに合わせてフレームを作るのがいいと思う。

 

すると思うのが、「せっかく買った(作った)鉈をキンドリングクラッカーに作り変えてしまって、鉈として使えないのは惜しい」ということである。

 

そこで、フレームと刃を固定するのではなく長穴を作って横から差し込み、抜き取れば今まで通り鉈として使えるというソリューションを提案したい。

 

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材料は木で作る。建材の端材がたくさんあるので材料を買う必要はない。薪とするためにもらったものだが、製材されているのでただ燃やすのももったいない。

”薪を材料として薪づくりの生産性を向上する”というテーマにスマートさを見出してやる気が出てきた。

上からハンマーの負荷がかかる分太い材料を使う必要があり、コーススレッドでの組み立てでは材の太さや衝撃に対して頼りないので木組みをやってみる。太いほうがほぞを作ったりするのはやりやすいだろうから木組みの挑戦におあつらえ向きの製作物だ。

上から荷重がかかったときにゆるまない構造で組める組み方を考える。

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 ホワイトボードに描きだした図。

寸法は廃材のサイズに合わせるのでその都度決める。

製作

使った道具は、

・ジグソー

・電動ドリル

・電動丸鋸

手工具でやろうと思うと、弓のこかノミがないとコの字の切り欠きが作れないと思う。

 

足。

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かみ合う部分。

気を付けるべきはうっかり左右対称の部品を作らないことだ。

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梁。切り欠きに左右を組んだ状態の足がはまり、テーパ部に刃を支える柱が立つ。

はめあいが上手くいけば柱が中心へずれていくので横から足を押さえつけるはず。

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荷重を支えるのに最適な中央部を意味もなく浮かす。

見た目にひとつ凝った感じの部分を作りたかったからだ。

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全部品。奥から足、梁、柱。

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 柱はほぞを作る精度が悪くてスカスカになってしまった。

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足と梁の面がきれいに揃ったのは上出来だと思う。

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組みたった様子。まだ完成ではないが、主要な部品は組み立ったので試しに木を割ってみた。

切りたてで薪が柔らかいのもあるが刃付けが悪いわりにはサクサク割れる。

節の部分で引っかかったので、杭打ち用のハンマーで叩いたら足のかぎ状の部分が割れた。

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一番弱そうな感じはしていたものの。。。

木を割る道具の製作の中で、木が割れてしまうことが問題となるとは皮肉な話である。

思うにかぎ型では、かぎ部分の曲げで荷重を負担することになる。この部分をテーパにしておけば、足が広がろうとするほど締め上げる作用で摩擦が働くうえ、かぎ状のスミ部に応力集中がなくなり、いくらか強度が上がったのではないかと思う。

木組みは十分味わったのでこれに関しては作り直しはしないことにした。どうせ柱も隙間が多すぎてぐらぐらするのでネジで固定しなくてはならないため、足部分にはネジ止めで補強を入れて使うことにした。

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 仕上げに上部の枠を作る。ここもネジ止め。

作っていて思ったが、斜めの部材の固定のときはコーススレッドを締めていくと材料が斜面に沿ってずれていくので、こういうところほど木組みが適していそうだ。

木組みとまではいかなくとも、段差を作ってかみ合わせて上からネジで止めるというような構造がいい。

輪っかと足の補強材を入れ(一応まだ中央は浮いている。)、マチェットの握りを作って完成。

初期型を破壊に至らしめた杭打ちハンマーのフルスイングで薪を割ったが壊れなかったので強度は十分と言っていいだろう。

小さめの薪を指二本分くらいの細さで割っていくという作業もやってみたがとんでもなく効率がよかったので作った価値は十分あると思う。

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変色したり腐ったりするといやなので残っていた防腐塗料を塗っておいた。

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まとめと気づいたこと

・刃の形状まではまねできなくても刃物が固定されているだけで作業性は良くなるので自作の価値はある。

・刃が薄いと、調子に乗って大きな木を割ろうとしたとき、刃が食い込んで木を外すことも割ることもできなくなることがある。(刃元が厚くすべりがいい本物のキンドリングクラッカーは木を左右にこじっていれば抜けてくるので取れなくなることが起こりにくい)

・刃物を横から差し込む方式は、木が取れなくなったときに刃物を抜くこともできなくなるので、刃物を一旦抜いて挟まった木を他の方法でどうにかすることができない。(長穴ではなく切り込みにして、刀掛けのように上から刃物を置くのがいいかも?)

 

 

CNC用ボックスの製作

CNC用ボックスをつくる

一般家庭でCNCを使うにはカバーがなければならない。

でないと切り子や油や騒音を気にしてまともに使う気になれない。

要求
  1. CNCが収まる(収められる)
  2. 防音性がある
  3. 幅750mmの部屋の入口を通れる
  4. 作業性を損ねない
  5. ケース天板を台として使用可能
  6. 掃除が簡単

要求仕様はこのくらい。

1.CNCが収まるというのは当然のようだが、一例を挙げるとすると、ボックスが冷蔵庫のように正面にドアがあるタイプの場合、卒業証書を授与するようにCNCを抱え上げ、抱えた腕を伸ばしてボックスに入れるような動作が必要だ。

このことを考えておかないと完成してから途方に暮れる可能性がある。

 

2.防音性が必要なのは言うまでもない。 

 

3.そして、屋外で作って家の中に入れられない、あるいは部屋の中で作ったが二度と出せないということがないように寸法をドアに合わせておく。

 

4.ボックスの壁や天井が邪魔で作業ができないということもなくしておかないと、困ったことになる。

 

5.ボックスの天板を台として使えるというのは、CNCそのものが大きいので、天板にモノが置けるかどうかはスペース効率の面で大きい。

 

6.あとは、切り子が片付けやすいようにバケツに落ちるとかの機能があると掃除が楽だ。なるべく掃除に時間を割かなくてよい工夫を初めにしておきたい。

モデリング、設計

これまでの木工と比べて複雑な形状になりそうなので、製作はFusion360でモデルを作ってからにすることにした。

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こうなった。

ドアは天板を残して開き、閉じたときには隙間なく閉じる(モデル上は)

こうすることで、天板に制御ボックスなどを置くことができる。

機械下は引き出しとし、切り子がたまった場合は引き出しを抜いて引き出しの切り子を掃除する。

製作

買い出し

MDFと45角の垂木、2×4を買う。

 

加工、組み立て

板の直線切りはホームセンターのパネルソーでカットしてもらった。

ワンカット10円で、5枚ほどの板を20カットくらいしてもらうことになるわけだが、

こうなってくるとちょっとどころの作業ではなくなってきて、一人の店員を数十分拘束することになる。

全工程をたかだか200円程度で切ってもらうのが申し訳なくなった。

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角材は家の丸鋸で切れるので非常に気楽だ。

パネルも家で切れるよう、なんか電動丸鋸をうまく料理して板材のの直線切りが簡単な道具を作りたいところだ。

 

角材はノートPCでCADを開きながらモデルを計測しながら切り出していく。

Fusion360はオンライン上にデータがあるので別のPCですぐにデータが見られるのは便利だ。

これまでいろいろ作ってきた中で何度も材料の切り出しを行っているのでさすがにこの工程はスムーズである。

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今回は、初めて行う加工としてトリマーで角を落とした。

天板の台部分に板をはめ込んだり、外板に窓をはめ込むためだ。

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 ふたとなる側面の板は若干切り方が複雑になる。

ジグソーや糸鋸ではエッジの効いた方向転換は不可能なので、

丸鋸をけがき線に合わせて直線部に切込みを入れる。

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こうすることでジグソーを角に向かって両側から攻められるので角を残すことができる。

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切った材料を組み立てた。

 

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背板は後ろのステッピングモータのメンテのため、底板は掃除のためにコーススレッドは使わずボルト止めにすることにした。

 

ここから塗装をする。

 塗装

当初、面倒なのでしないでおこうと思ったが、板をMDFへ変えたことで、のっぺりした段ボールカラーになってしまったことと、切削油が染み込んで拭きとれなくなってしまうので、塗ることにした。

ペンキの余りがあるのでペンキで塗る。

 

ペンキは、塗るだけなら楽だがスプレーとは違って道具の後片付けが面倒だ。ペンキは一度には塗りきれないので日を分ける必要があるが、ローラ―もハケも放っておけば一度の工程ごとに製作物とともに乾いてしまうので使い捨てるか、シンナー漬けにしなくてはならない。

使い捨てるのももったいないが、シンナーを毎度道具の洗浄に使うのももったいない。

シンナーの始末にも困る。

ハケは紙コップにシンナーを入れて漬けておき、このケースの全行程にわたって使ったが、ローラーは大きく、全体が漬かるには大量のシンナーを必要とするので一日でなるべく広い範囲を塗って捨てた。

 

内側が黒だと庫内が暗そうだと途中で思いついたので、外側を黒、内側を白で塗る。

白はムラが出やすい。

塗りきらない細かい部分は缶スプレーで塗ったが、

あらためて缶スプレーの手軽さを実感した。

二週間かかって塗り終えた。

機械の収納、据え付け

ボックスが完成したのでCNCをケース内に収納する。

二人でCNCの両側を持ち上げてすべりこませる。

ドアを開ければ側面の壁はないので腕の移動方向に障害物もなく、

機械をしまうのに特に困ることはなかった。

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後から撮ったものなので間に合わせの切り子ガードがついている。

足には角パイプに高ナットを溶接(溶接がとてつもなく下手なのは見逃していただきたい)したものを履かせて、キャスターのネジをジャッキボルト代わりに使って機械の水平を出す。

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M8のキャスターが余っていたのでそれを使ったが明らかに小さい。

とりあえずなんとかなっているのでそのままにしておく。

塗る前の写真の足の金具は実はL字のものがついているが、荷重に耐えられず曲がったのでこの角パイプのものに更新された。

使用感

防音性

防音のため板の張り合わせ部、ドアの接する部分すべてに目張り用のスポンジを貼り、木の隙間を埋めた。

油を吸ったり切り子が引っかかったりしそうなので内部に吸音材はいまのところつけていない。

蓋を閉じればある程度静かになる。部屋の外に出てドアを閉めればほぼ切削音は聞こえない。会話程度は問題なくできるものの、さすがに寝てる間に加工するというのは難しそうだ。

また、ドアの合わせ面に張ったスポンジは潰れているものの、耳を当てると音はスポンジ越しに音が聞こえてくる。やはり空気が通るせいかスポンジはあまり適さないようだ。ウレタンゴムのような素材を貼りなおすと改善した。

構造

天板が開いているのは便利で、制御ボックスや制御用のノートPCを上に置いておけるのは便利だ。

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しかし内側に切り子が乗れる部分があるとドアを開けたとき天板上にふりそそぐので注意する必要がある。一部そういう部分があったのでプラ板などを貼って斜面にするなどの対策が必要になった。

 

ドアは開口が大きいことはCNCの収納、作業性の面で良かった。しかし、開口が大きく、側面の壁もテーブル面とほぼ同じ高さなので
加工中に空けると切り子がボックス外に散らかる。

柱などに切り子ガードを取り付ければ対策できそうだ。

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また、軸を限界まで移動したときのケーブルチェーンの張り出しに対する考慮が甘く、少し干渉したので対処が必要になった。ケーブルチェーンのコマはストロークに対して両軸とも余裕があったので詰めても問題なかった。Y軸はコマを詰めるだけで対処できたが、X軸はコマを詰めるだけでは足りず、ケーブルチェーンの端部の取り付け位置をずらす必要があった。

問題

コーススレッドを打っただけの構造のせいか、部材が細いのか剛性が足りない。ドアが重いせいもあるかもしれないが揺れる。

手で押したときに揺れるならまだしも、CNCのX軸を急に動かしても揺れるので工作機械の土台としては失格と言われてもしょうがない。

目下対策を考案中である。

また、棚板のオーバーハング部が重さに負けて下がってきた。柱を入れるしかなさそうだ。

木を使うのはいいが、ちゃんと組み方を考えることやもっと太さのある材料を使うべきだったのかもしれない。

さらに、説明が難しいが、ドアのヒンジも根本側のパッキンに余裕がなく、密閉性に若干問題がある。オフセット蝶番を使った方がよかった。

アルミフレームなどを使って作るとまた結果は変わったかもしれない。