EZバルブについて

インプレッサGDAにEZバルブを取り付けました。

ドレンボルトの代わりにボールバルブに交換することで、ドレンボルトの締め外しの手間や、オイルが手に掛かる心配がなくなるというものです。

自分でオイル交換をすることが多いので手間を減らすために買ってみました。

バルブの品番はEZ-105 M20P1.5のものです。

EZバルブ EZ-105 M20-P1.5 オイルチェンジャー

EZバルブ EZ-105 M20-P1.5 オイルチェンジャー

  • Words 'EZ OIL DRAIN VALVE' italicized and at a -45 degree angle.
Amazon

上抜きは楽そうですが、結局二回に一回はオイルフィルターを変えるために下に潜る必要があるし、このバルブは車体に取り付けっぱなしにできるので道具をしまう場所が不要で比較的安いのでよさそうです。

デメリットとしては手の込んだいたずらをする者がいたときに工具がなくてもオイルを全部流される可能性があることでしょうか。

ただし、腕は長い方ですがジャッキアップせずにオイルパンに触るのは難しいので、シャコタンにすれば確実にバルブには触れなくなります。

悪事を働こうと思ったとき、タイヤをパンクさせたりガスケットリムーバーをブッ掛けたりする前にエンジンオイルを抜いてやろうという考えに至るかは不明です。

 

オイルパン側のネジはM20P1.5、吐出側のネジ径は簡単に測った感じ、M12P1.0に近いサイズかと思います。

キャップの自作

オプションでキャップやノズルがあるのですが、本体さえあればいいと思って本体だけ買いました。しかし、いざ現物を見るとシールやバルブの可動部がわりと手っ取り早い位置なことに気づきました。

考えれば車の腹下で砂や泥、水などがかかる場所です。素材はステンレス、テフロン、メッキされた真鍮とはいえ、融雪剤がかかったり、バルブ摺動面に砂がついたりすれば痛むのではないかと心配になってきました。

いまさら買い足すと送料分損するので、3Dプリンタでキャップを作ることにしました。

バルブ側のタップはM12P1.0とみなし、プリンタはプラス公差に仕上がるので寸法オーバーを考慮して0.1mm痩せさせたネジ山を付けました。

スルスルとねじ込めたので、ネジサイズはおよそ正しかったようです。

100℃程度にはなる場所なのでどれくらい材質(PETG)に影響があるかは不明ですが、初めのころはこまめにチェックしてみることにします。

取付

いつものようにオイル交換し、ドレンボルトの代わりにEZバルブをねじ込みました。

ちょっと未舗装路を走ることがあったので腹下が汚いのは見逃してください。

座面がOリングのため潰し代を程よくするために、手締めの後スパナで1/8回転締める というのが取り付けの目安だそうですが、スパナの手ごたえはだいぶ小さいので心配になります。

バルブのハンドルがどこを向くかはランダムですが、車体の奥側になってしまいました。多少操作しづらそうですが、なんとか手にオイルがかからずに操作できそうな感じです。

バルブを実際に使うのは半年後なので、どうなるか楽しみです。

ドレンはM20なので現状はだいぶ勢いよくオイルが流れ出て結構飛び散るのですが、これを付けることで吐出口はだいぶ絞られるので、かえって勢いが増して飛び散りなどが問題になるか、流路抵抗が増えておとなしく吐出するのか、どちらになるかで使い勝手は変わりそうですが、吐出側のネジサイズがわかった今、どんなノズルでも作れるのでなんとかなるでしょう。

使用(23/05/20)

半年経ち、オイル交換をするときが来ました。

キャップを外したところです。キャップの脱落はありませんでした。

バルブ、本体の座面ともにオイルの漏れや滲みは見られません。

インプレッサのドレン向きはほぼ45度に近いので、EZバルブのオプションに90度エルボがありますが、あまり意味がありません。

そこで、3Dプリンタで45度エルボを作っておきました。

これでほぼ真下を向きます。

 

バルブを開けると、今までに比べてずいぶんおとなしく吐出されます。

オイル受けにぶつかって飛び散ることもなく、良い感じです。

出し切った後はバルブを閉じるだけなのでこれまでの手順と比べてだいぶ楽です。

手を汚すことも全くないといっていいでしょう。

今回はフィルターも変えたため一連の作業の手際はいまいちでしたが…

 

【KDX200SR】アクスルスライダー、フォークガードの自作

KDX200SRですが、

右側に転倒するとリアアクスル、ハンドル、フロントフォーク、チャンバー

左側に転倒するとサイドスタンド、ハンドル、フロントフォークで接地します。

ハンドルガードは市販のものでガードしましたが、残りのフォーク、リアアクスル、チャンバーを守らなければいけません。

そこで、アクスルスライダーとフォークガードを自作することにしました。

当初の目的ではありませんでしたが、ハンドルガードと併用することでチャンバーガードとしても機能してくれます。

フォークガードの製作

フォークガードと言えばインナーチューブを飛び石などから保護するカバー的なものを本来指すようですが、この場ではアウターチューブの先端を地面との擦れから守るものとします。 フォークスライダーと言ってもいいですがこれもまた今回作る部品を指す言葉ではないようです。

というのも、バイクを寝かしてどこが地面に擦れるのか確認したところ、

オフ車は?フロントアクスルよりアウターチューブが大きく飛び出ているので、アウターチューブの先端がまず地面に当たり、アクスルは地面からそこそこ離れています。

また、KDXのフロントアクスルは右側に回り止めかなんかの棒が生えていて、左右が貫通していないため、普通のアクスルスライダーはつけられそうにありません。

というわけで、アウターチューブに直接取り付けられるタイプのガードを3D プリンタで作りました。

左は取り付け前ですが、何度か倒しているので傷がついていて、これをガードしたいです。少し細くなった部分が10数ミリあるので、ここをクランプすることで取り付けます。

すり割りを一か所作り、M5ボルトで締めています。

100km以上走りましたが異常はありません。まだ転倒はしていないので耐久性は不明です。

リアアクスルスライダーの製作

リアアクスルは10mm強の貫通穴が開いているため、通常のスライダーのような取り付けが可能です。

市販のものを買ってもよかったのですが、両端ネジを切ったアルミ丸棒が余っていたので自作することにしました。

ジムカーナ的なことをする都合上転倒回数は多くなることが見込まれるので、簡単に作り直せることはメリットになるかもしれません。

また、市販のものよりは貧弱でしょうから、下手に頑張って純正部品にダメージを与えることなく先に壊れてくれるかな?という期待もあります。

部品にはM10ナットを埋め込んで雌ねじとします。

スライダーの外側には六角面をつけているので、大きなスパナがあればトルクをかけられます。

アクスルの端面は平たくないので、あまり当たり面が少ないと3Dプリント部品が経時変形してゆるむ可能性があるため、直径30mm、板厚3mmの座金を噛ませて部品への面圧の分散を狙います。

また、アクスルにはアクスルナットの脱落防止のピンを挿していますが、スライダーのシャフトを差し込むことによりピンが入れられなくなります。

スライダーが緩んだ場合に脱落する部品を減らす効果もあるため、(最悪シャフトだけは残る)3mmの穴をシャフトに空け、ピンが挿せるようにしておきました。

取り付けるとこのようになります。

シャフトの穴とアクスルの穴を合わせるのが微妙に面倒で、だからといってピンを挿したまま締めてシャフトがずれるとピンに負担がかかるため取り付けは少し面倒です。

 

市販のスライダーがどのくらいの重さかわかりませんが、スライダーをプラスチック、シャフトにアルミを使ってトータル200g未満ぐらいに収まっており、軽めではないかと思います。

 

また、これまではシャフトの中にドロバチが巣を作って困っていたので、それを防げるのはスライダーの重要なメリットのひとつです。

効果

前後のガードを取り付け、バイクを寝かしてみました。

右倒し ハンドル右側

タイヤ、フォークガード、ハンドルガードが接地

折れたり潰れると困るブレーキペダル、チャンバーが浮いています。

ステップが擦っていますが、可倒式でまだ余裕があります。

キャブから抜き残しのガソリンが漏れていますが気にしないでください。

リアタイヤは浮き、スライダーのみが設置しています。

右倒し ハンドル左側

タイヤとハンドルガードが接地しています。

同じくステップが擦り、ブレーキペダルとチャンバーは浮いています。

同様にスライダーだけで接地しています。

結果

これまでは転倒するとチャンバーに直接打撃を受けていました。

チャンバーは今後手に入らない可能性が高く、社外品もそうそうないと予想されるので転倒でダメージを受ける部品としては一番守りたい部品だったので、チャンバーを守るためにエンジンガードの自作も考えていたのですが、予想以上にスライダーが機能してくれたおかげでチャンバーの安全も確保できました。

転倒の衝撃でスライダーがもげない限り、ステップがちょっと擦ることを除けば純正部品をほとんど保護できることでしょう。

曲がってしまったエキパイフランジの戻し方

まえがき

KDXのエキゾーストから墨汁が漏れてくるので、

とりあえず強めに締めとくかと思ってエキパイフランジを強め(25N・m)で締めてしまいました。

途中から現れたヌメッとした感覚には気付いていましたが、一応M8の締付トルクとしては範囲内(8.8と10.9ボルトの締付トルクの中間ぐらい)だから大丈夫という考えと、下手にトルクレンチを使うと「もう一息できっと鳴るはず…」と締めてしまい、無事フランジを曲げてしまいました。

エキパイにフランジを入れた状態でマフラーが出来上がっている(一体型?)ので、フランジを取り外そうとすれば破壊は避けられません。

 

どうすれば戻せるかな?と少し考えて試した方法がおおむねうまくいきました。

独自の方法をやる前に少しググってみてはいましたが、スパッと欲しい結果は得られなかったので紹介します。

どんな場合でもうまくいくかはわからないので、自己判断でお願いします。

フランジの曲げ直し方

方法は簡単です。たぶん知ってる人は当たり前に知っていて書くまでもないということで検索結果が振るわないのかもしれません。

 

何をするのかというと、

フランジのボルト穴に長めのボルトを締め付けて生やし、ボルトに鉄パイプをかけて腕力で曲げ戻します。

コの字を作って、横棒二本(生やしたボルト)を広げると、曲がった縦棒(フランジ)の反りが戻るということです。

 

必要なもの

  • スタッドと同じサイズか、できるだけ太くて長いボルト
  • 厚くて径の大きい座金(2枚)
  • ナット
  • 鉄パイプ

これを必要数用意します。(大抵スタッドボルトは二本だと思いますが)

あとは写真を見れば誰でもわかると思います。

シリンダに触れるまで曲がったフランジ

 

直した後の写真

この場合、手ごろなショルダーボルト(ネジ部がM8,軸部が10mmの段付きボルト)があったためそれを使いました。

段付きなのでナットは反対側だけでいいですが、普通のボルトなら、ナットと座金2個ずつでサンドイッチにしてください。

少し歪みが残っていますが、そこそこ直せています。

フランジの写真左側のボルト穴付近に膨らんだ箇所がありますが、そこだけ幅が広いせいか、そこだけ曲がりが戻っていないことが確認できます。

解説?

厚くて大きい座金が必要な理由は、なるべく曲げたくない場所の剛性を上げるためです。

フランジの中ほどが反っているなら、そこが一番弱くなるまで周りを強化してやらないと、力をかけたときに曲げたくないところまで曲がってしまいます。

写真では少し曲げが戻っていない箇所が見られますが、ここが強いせいだと考えられます。

 

逆に言うと、フランジのエキパイを抱いている輪っかの断面形状が、でっぱりなどがあって均一でなかったり、スタッドが通る耳の部分が細いなど、形状によってはうまく行かない場合も考えられるので、フランジ形状を見て、必要ならば工夫したり別の方法を取るなどしてください。

あとがき

上手く治ったと思って、弱めの15N・mで締め込んだら結局じわじわ曲がっていってしまいました。

スタッドも曲がってしまっているようなので、フランジナットのフランジが端から当たってしまうため、フランジを曲げる力が働きやすくなっているのかもしれません。

念のためあらかじめフランジとシリンダーの間にストッパとしてワッシャを入れておきましたが密着するところまで行ってしまっています。

完全に治すにはスタッドもちゃんと植え替える必要がありそうです。

 

 

SFRのバイクチェーンについて

KDXのホイールを二種類用意するにあたって、タイヤ径、スプロケットの違いでチェーンが使いまわせなかったので新しくチェーンを用意する必要がありました。

そこで、Amazonで激安のSFR製(メーカーなのか商品名なのか不明ですが)シール付きゴールドチェーンを用意しました。

下の写真のDIDチェーンと比較して半値で買えます。

既存のDIDのシルバーチェーン(520VX2)と比較してSFRのチェーンがどういうものなのか、数点気づいたことがあるので誰かの参考になることを期待して書いてみます。

シールの違い

シールは普通のOリングです。

DIDはX断面のリングで、耐久性向上とフリクション低減を謳っているのでこの部分は差といえます。

メッキについて

DIDでは値段が高かったのでシルバーチェーンにしましたが、SFRは断然安いのでゴールドチェーンを選択しました。

もしかしたらメッキが実は塗装だとか、速攻剥げる可能性を懸念しましたが、100km以上走ってみましたが目立ったダメージはありません。それなりにちゃんとメッキされているようです。

見ためもきれいなのでコスパが高いです。

重量

ここが一番大きな差で、DIDの優位性が浮き彫りになる部分でした。

SFRゴールドチェーンは108リンク、

DIDシルバーチェーンは110リンクですが、チェーン単品の重量を測ると、

SFRチェーン

DIDチェーン

このように、圧倒的な重量差があります。2リンク少ないにもかかわらずSFRは約20%の重量増です。回転部分に500g近いウエイト追加はいろいろ影響がありそうです。

よく見ると、DIDは外リンクのプレートが少し小さく、くびれも大きく見えます。

測ってみると下の表のように、明らかに大きく厚い部品で作られていました。

 

  DID SFR
プレート板厚 2 2.4
外プレート幅 12.7 14.8
外プレート長さ 28.4 30.5
くびれ部幅 8.4 11
プレート外幅 16.7 19

 

 

DIDの方はつばきのRS50などの、JIS準拠の50番のチェーン(バイク用でいう530チェーン)に近いプレート寸法で、SFRのチェーンがむしろ大きめに作られています。

DIDや50番のチェーンは内リンクの方が大きめに作られていますが、SFRのチェーンは外リンクと内リンクが同じ大きさで、

SFR内リンク=DID内リンク=SFR外リンク>DID外リンクというような関係です。

材料の信頼性の都合などでサイズを上げざるを得ないのかもしれません。

こうして並べてみると、規格がひとつ上なんじゃないかと思うほど見た目の大きさが違います。

 

重さは大きく違うものの、用途的にチェーンを換えると同時にタイヤホイールも変わってしまうので自分にはいまいち違いは体感できませんでしたが、心情的にはあまりよくありません。

とはいえなんと言っても半額なので、のんびり走る人や排気量に余裕がある場合は選んでもいいと思います。

その他

SFRのチェーンはジョイントリンクが二個付属していたり、クリップもメッキされています。

DIDのスナップピンは黒色で、ジョイントリンクは一個です。

個人的にはどうでもいいですが、人によっては嬉しい部分かもしれません。

 

KDX200SRのモタード化(17インチ化)

KDXでジムカーナの練習会に参加してきました。面白かったですが現在のタイヤは古いブロックタイヤ(前D604 後D603)なせいかよく滑り、安心感があまりありませんでした。

車両も借りることができるライディングスクールでも似たようなことをしましたが、そのときはタイヤのおかげか車種のおかげか、すごい安定感があったので、その感覚との差が埋められるのか気になり、オンロードタイヤを履いてみたくなりました。

 

始めはKDXの純正ホイールを買い増してオンロードタイヤを履かせるつもりでしたが、調べているうちにどうせなら17インチにしてみるかという考えになってきて、実際にやっている人のブログなども見つかったのでそうすることにしました。

 

KDX,KLX,Dトラッカーのハブはどれもほとんど互換性があるそうです。

ということでDトラッカーのホイール前後をヤフオクで落札しました。

取り付け作業とトラブルシューティングについて書いていきます。

変更作業

メーターギヤまわりの干渉

Dトラッカーのスピードメーターの回転取り出し部の大きさはKDXよりも小さいです。(年式によって違うらしい?)

メータギヤのハウジング自体の厚みは同じですが、メータギヤの出っ張りが干渉してしまい、ハウジングのボスの端面とベアリングの端面が当たりません。

そのため、メーターギヤ自体を外す必要があり、外すには軸用のスナップリングプライヤーが必要になります。

ギヤを外してしまえばただのスペーサと同じです。

「ハブの幅が同じらしい」という前情報は正しかったらしく、きれいに収まりました。

 

このままではメーターが動かないので、車検がないとはいえ、公道を走るには速度が読み取れるようにしておかなければなりません。

GPSメーターあたりを付けるのが一番簡単ですが、メーターギヤの形状がシンプルだったので、Dトラホイールに合わせたものを3Dプリンタで作ってみました。

材質はPETGです。3DプリンタでポピュラーなPLAよりは強度があり、劣化しにくいとのことです。

耐久性は低いでしょうが、走行中に割れたりしても事故にはならない部品なので試してみます。

 

 

数キロ走ってみましたが、帰宅するまで不具合もなく(誤差以外は)メーターが動作しました。ある程度の距離を走った頃合いで外して異常の有無や消耗度合いを確認してみることにします。

誤差を計算して目盛を貼り付ければ一応クリアです。(ちゃんと読み取れるならシールなどでもいいらしい)

100km以上は確実に走ったので、一度外して確認しました。

歯面の3Dプリンタの積層の目が全くつぶれずに残っています。

ちょこちょこオフホイールに戻すこともあるので、そのときに確認、交換するくらいの間は十分持ちそうです。

ABSがあればそれで作ることでさらに安心できそうです。

22/9/21追記

さらに300㎞以上は確実に走ったはずなので、また確認しました。

外すとハブと噛み合う耳の部分が傾いています。

削れたりはしていないので、何が起こったのかはわかりませんが、連続走行で多少熱を持って柔らかくなったところにハブからの力が加わったことでハブから逃げるように変形したのでしょうか。この状態でもメーターの表示に異常はありませんでした。

耳とギヤの間の空間は空きスペースなので、耳の裏に面取りやリブを追加することができます。そうすれば十分変形に耐え、さらなる耐久性を持たせられるでしょう。

ギヤの歯面は相変わらず何のダメージもなく、積層目がそのまま残っています。歯面の方が先にダメになると思っていたので幸いでした。歯面は形状の工夫では強化できないので。

内径面の油溝も残っており、軸との遊びにも異常は感じられなかったので、前述のとおり耳のところの改良だけで相当もちそうです。

シールのすきま

メーターギヤのハウジングにはシールがはまっており、ハブの回転取り出し部外面と接触してゴミの侵入を防いでいるようですが、前述のとおりこの部分の径はKDXよりも小さいためすきまがあります。ベアリング自体にもシールはあるし、多少砂が入っても直ちに問題はないと思いますがこの状態で洗車したり、水たまりや砂地をバンバン走るのはやめた方が良さそうです。

土砂降りの中を走ったあとにメーターギヤを確認したら水が数滴分入っていました。

ハブに外径の差を埋めるリングなどを自作してはめ込み、シールとの接触を確保するのが良いかもしれません。

キャリパーとロ―ターのオフセットについて

ホイールをフォークの間に収めようとすると、ブレーキパッドとディスクが妙にひっかかるので、ベアリングの内輪の端面とブレーキロ―タ面までを計測したところ、フロントブレーキロ―ターがKDXのホイールよりも7mm程度引っ込んでいました。

キャリパーのスライド量では吸収しきれないズレです。厳密にはスライド量は足りていますが、通常キャリパーブラケットに保持されているピストン側のパッドが押し出され過ぎて外れてしまいます。

パッドが外れた状態

キャリパーブラケット自体をオフセットするか、ブレーキローターをオフセットする必要があります。

M8ワッシャ二枚(1.6×2)をフロントフォークとブレーキブラケットの間に挟んでキャリパーを内側にずらすことで解決しました。

ワッシャ枚数が少なめなため、パッドのベースプレートがブラケットから少し出ている

ボルトにかかる荷重はキャリパーの構造から考えるとほとんど剪断力だと思うので、3mm程度オフセットしたところで問題にはならないと考えます。

7mmのずれに対して3mmのかさ上げは少し足りない気がしますが、パッドがそれなりに減っているおかげもあるのか、なんとかなりました。

取り付け時にはピストンを引っ込めて、キャリパーを手で押し引きし、スライド量の余裕が確保されていることを確認しています。

ただし、パッドを新品にしたらスライド量の余裕が減るので、かさ上げ量をもう少し増やさなくてはいけないかもしれません。

 

ワッシャーは入れたままオンタイヤ、オフタイヤの切り替えができればよかったのですが、純正ホイールに戻したときブレーキロ―ターとキャリパーブラケットが擦れてしまいました。

やはりブレーキ周りはノータッチというわけにはいかなそうなので、可能ならブレーキローターをオフセットした方がキャリパーをいじらなくてよくなり、手間を減らせます。

スプロケット

スプロケットの番手はどちらも520なのでホイールについているものがそのまま使えます。

どちらも純正歯数で、KDXは45T、Dトラは39Tでした。

タイヤ外径がKDXは663mm、Dトラは626mmです。

Dトラホイールにすると二次減速比のハイギヤ化とタイヤ外径によるローギヤ化を差し引き、トータルで8%程度ハイギヤードになります。

これだけ歯数の差があるとチェーンの長さが変わりすぎるため、チェーンを二本用意して毎回掛け変えなくてはいけません。

オンオフでリアスプロケットサイズを合わせておけば、チェーンを掛け変えなくていいため交換の手間をさらに減らせます。

チェーンの長さ

Dトラッカーのチェーンは標準104リンクです。

リアホイールを買ったときにDトラ用チェーンがついてきましたが104リンクでは長さがわずかに足りず、使えませんでした。

KDXホイールで使っていたDIDのチェーンは標準リンク数の110リンクでしたがわずかに長く、テンショナーの調整量で吸収できないレベルでたるんでしまうため使えませんでした。

仕方ないのでチェーンを新しく買うことにしましたが、あまり上等なチェーンを買うと金額もそれなりにしてしまうので、試しに中国製?の安いゴールドチェーンを買ってみました。

リンク数は108リンクにしました。

チェーンのレビューについては文章量がそれなりになったので別記事にしました。

要点だけ言うと、DIDに対してSFRはチェーン自体の重量が断然重く、お金があるならDIDの方が良いです。

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リアタイヤとチェーンガードの干渉

リアタイヤは140mm幅のものでした。Dトラッカー250の純正リアタイヤ幅は130らしいのでその場合だったら問題にはならなかったかもしれませんが、チェーンカバーとタイヤがわずかに擦れます。テンショナーの位置によっても擦れ具合は変わるようです。

これもワッシャーか何かを噛ましてオフセットしようと思いましたがタイヤから逃げる方向ではなかったため断念し、ひとまずチェーンカバーそのものを外しました。

22/9/21追記

IRC RX-02R(130/70-17)に履き替え、チェーンカバーを取り付けました。

ギリギリですが干渉はありません。チェーンカバーやそのボルトと新品タイヤのひげが触れるレベルの距離です。(5mmくらい?)

わかりにくい写真ですが。ひげが倒れているのが確認できると思います。

走行中にタイヤやホイールがどれだけひずむのかわかりませんが、もしかしたら接触するかもしれません。

サイドスタンドの長さ

タイヤが小さくなるので、当然サイドスタンドの長さが余ります。

ホイールを買ったとき、Dトラッカー純正サイドスタンドも付いていたので使えるかもと期待していましたが、取り付けはできるのですがスタンドを出したときの角度が合わず使えませんでした。

KDXのサイドスタンドでも一応自立しますが、ほぼ車体が垂直になるのですぐに倒れそうです。KDXのスタンドを切り詰めている人もいましたが、純正部品はもう廃盤だろうからできるだけ改造したくないなということ、ホイールを変えるたびにスタンドを交換するのは面倒だということで全長が変えられるようなスタンドを自作します。

Dトラッカーのサイドスタンドは曲げパイプで取り付け部にも角度がついているので作るのが難しそうですが、KDXはほぼまっすぐなので比較的簡単です。

外したサイドスタンドから寸法を取り、

・4.5mmフラットバー

・9mmの鉄片

・丸パイプ

・M16寸切ボルト、ナット

の材料を溶接して作りました。

純正スタンドはM10細目ネジそのものを軸として使っていましたが、細目のタップを用意するのはコスト的に避けたいので、M8のストリッパボルトを使います。

胴部は10mmなのでちゃんと円筒面を回転軸にできるし、M10並目ボルトを軸代わりにするよりネジ山数が確保できます。

先端にナットを溶接してあるため、M16ボルトの出し入れで全長を調整できます。

また、純正スタンドで未舗装路に停車するとスタンドがめり込んで倒れることがあったため、足の面積を少しだけ大きくしておきました。

ちょっとパイプ部を長く作りすぎたため、17インチ時はめいっぱいネジ込んでやっと停車時の車体の角度が確保できるかな...という感じですが使用に問題はありません。

副次的な効果ですが、純正スタンドよりも軽量化できました。(750g→500g)

強度はその分落ちると思いますが使ってみて具合を確認します。

フロントフェンダー変更

フロントフェンダーはKDX純正だと幅が広くて大きすぎ、アンバランスになってしまうため交換しました。初めの写真も付いているものが交換後のフェンダーです。Aliexpressで3200円弱だったものを買いました。

オフロードバイクの形状はどれも大して変わらないだろうと思って商品説明から読みとれるわずかな寸法だけを頼りに買いましたがわりと馴染んでいると思います。

ただし、取り付け穴は開け直す必要があります。

ここぞとばかりにリンクを貼ろうと思いましたがすでに利用不可になっていました。

 

直線でそれなりのスピード(新東名くらい)を出すとハンドルが振られることがあります。フェンダーのせいと決まったわけではないですが、安いせいか結構やわらかいので、風でよれてハンドルに力を加えている可能性があります。

お金があれば純正流用する方がいいでしょう。

セローのフロントフェンダーとかは後ろ半分がタイヤに寄せてあって空気の影響を軽減できるらしいです。

 

モタード化の結果

転がり抵抗の減少

タイヤの凹凸がなくなったおかげで、だいぶ転がり抵抗がなくなった感じがします。

取り回しはスムーズになり、走行中の後輪からのタイヤノイズがなくなりました。

惰走距離やパワーロスについては違いがわかりませんが、タイヤ径ダウンとスプロケ歯数アップによって差し引き1割弱ハイギヤードになったわりにあまりパワー感に違和感がないのは、トルクの減少分をロス減少で相殺できているおかげかもしれません。

フロントの切れ込み?

街乗り程度では問題は出ませんでしたが、小回りの練習をしていると、ある程度バンク角とハンドルの角度がついたあたりから、急にハンドルが引っ張られたように切れ込もうとするのに気づきました。

ハンドルを抑え込んで何とか走りましたが、ハンドルの切れ込みを感じてから力を入れるタイムラグがどうしてもあるのでハンドルがぶれてギクシャクします。

すでにKDXを17インチ化した人のブログにも同様の問題が発生したとの記載があったおかげでそれだとわかりましたが、事前情報がなければ何が悪いのかわからずに失敗だったと結論付けていたかもしれません。

少しのことにも先達がいると助かります。

 

リアを若干低くすることで解決するそうなので、リンクプレートがあれば解決できそうです。が、リンクプレートを変えてしまうと車高が落ちてしまい、スイングアーム角も変わってサスペンションのバランスへの影響が大きそうです。

フロントホイールのインチダウンのせいで下がってしまった車高を、できるだけ戻す方向にセッティングするほうが純正のバランスに近付いて好ましい気がするため、まずはそこから試したいと思います。

 

ホイールを買ったときについてきたタイヤは前輪に110/70-17(592)、後輪に140/70-17(626)を履いています。(カッコ内は外径カタログ値)

 

Dトラの純正タイヤは110/70-17(592)、後輪は130/70-17(615)です。

これを前輪110/80-17(614)、後輪130/70-17(615)まで変えることで前輪を16.5mm持ち上げたのと同じだけ後傾させることができ、キャスター角0.7°に相当し、トレールも10mmほど伸びるので、少しは変わるかもしれません。

 

前後ともタイヤの標準リム幅を外すことになってしまいますが、純正のDトラッカーXの後輪は4インチのリムに標準リムが3.5インチの130/70-17のRX-01が組まれています。

つまり、純正の時点で適正リム通りに組み合わせてはいないということです。メーカーがやっているのであれば、大した問題はないということだろうと期待できます。

RX-02 F:110/70-17(592)、R:140/70-17(626)

買ったホイールに中古でついてきた2分山ぐらいのRX-02ですが、一回目の練習ではスラロームなどでコーナリング中常にハンドルが引っ張られているような感覚がありましたが、

同じタイヤで数か月後に二回目の練習をしたときはあまり上記のような感覚はありませんでした。

単純に乗り方の都合だったのか、タイヤの減り方の問題だったのかはわかりません。

RX-02 F:110/80-17(614)、R:130/70-17(615)

その後、新品のRX-02に履き替えました。

KDXに履けそうな17インチタイヤでほかの銘柄だとフロント80扁平はあまりなく、

リヤもむやみに細くしたくないので、これが17インチで実現できるフロント最大、リア最小になりそうです。

同様に練習会で小回りをやってみたりしましたが、新品な分グリップは安心できる気がしましたが、ハンドリングは変わった感じはありませんでした。

タイヤを見ずに乗れば履き替えたことに気づかない自信があります。

切れ込みは完全になくなるわけでもなく、1回転などでハンドルをロック手前まで切ったときにはガクッとハンドルが引っ張られるような感覚はありました。

結局よくわからないので、大きな不都合が見つからない限りはいろいろなタイヤを試してみようと思います。

マキタ18V互換バッテリーの分解、確認

マキタ風インパクトレンチに付属の18Vバッテリーですが、せっかくなので分解して中身を調査してみました。

 

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マキタの18Vは持っていませんが、14.4Vは持っているので比較してみます。

互換性

14.4V、18V共用のワークライト(ML801)には使用できましたが、

マキタ純正18Vインパクトドライバには取り付けできませんでした。

マキタ風インパクトドライバに付属しているバッテリーというだけで、

互換バッテリーと銘打って売られていたわけではないのであまり互換性を持たせるために手を込んでいないのかもしれません

分解比較

付属の互換バッテリーとマキタの14.4Vバッテリーです。

マキタの18Vは持っていないので比較できません。

白い爪の右側のくぼみは充電時に冷却するための空気吹き込み口ですが、互換バッテリーの方はふさがっていて意味を成していません。

 

バッテリーを分解してみました。

妙に軽かったので実はセルが一層しか入ってなかったりするのでは?と思いましたが
ちゃんと身は詰まっていました。

互換バッテリーの中身

マキタ14.4Vバッテリの中身
マキタ

マキタは各端子ごとの電圧を見ることはできず、右側のバッテリーに見えるピンクの線が直列4セルの中央の電圧を拾っています(前半と後半のそれぞれ7.2Vずつ監視)。黒い線はおそらくサーミスタ、水色の線はバッテリの隙間に挟まった温度ヒューズ?に繋がっています。

黄色のコネクタは充電器との通信コネクタだそうです。

両外側の端子はバッテリのプラスとマイナス、

真ん中左寄りの端子は温度端子で、プラス端子⇔温度センサ⇔温度端子のように、温度センサ(水色の線)を介して接続されています。二つの端子の間はテスターの導通があるので、温度ヒューズだと予想します。

よって、温度端子とマイナス間にはバッテリの端子間電圧がかかっています。

温度端子に加わる電圧が一定以下になると異常とみなすものと思われます。

 

ちなみに、他の人のマキタの18Vバッテリーの分解についての情報を見るところ、セルひとつずつの電圧監視と温度センサによる保護に加え、基板の樹脂コーティングが施してあるようです。

14.4Vバッテリは電圧監視はワンランク簡易にしてあるようです。

互換バッテリー

互換バッテリーの基板にはCM1051というICが載っています。ググったところ2017年設立の中国メーカーによるバッテリ保護用ICのようです。

水色の線と黄色の線が各セルの電圧を拾っています。

基板にくっついているだけで実は配線されていない互換バッテリーもあるようですが、このバッテリーはちゃんと接続されていて、バッテリーのタブとICの2~7番ピンの電圧を測るとそれぞれ3.73Vずつかかっているため、ここまでしてある以上はちゃんと電圧監視を行っていると期待できます。

ただし、純正バッテリーのように温度センサはないようなので、安全性は一歩劣ると言えます。ICには温度検出ピンがあるので、サーミスタのひとつくらい接続すればいいのに、と思いますが、線を繋ぐだけで出来る電圧監視と、新たな素子を用意しなくてはならない温度検知ではコストが大きく違うのでしょう。

充電に関しては、マキタのバッテリーのように黄色の充電器との通信コネクタ?はなく、本来コネクタのある位置にある端子にインパクトレンチに付属の充電用ACアダプタを挿すだけです。そのため、マキタの充電器は使用できません。

付属のACアダプタの出力電流は1Aと記載されており、急速充電はできなさそうなので、高品質でないバッテリーセルにとっては無理やりマキタの充電器を使って充電するよりも都合が良いかもしれません。

ACアダプタの入力はプラスマイナス端子に直結しているわけではなく、ACアダプタのプラスはプラス端子の隣の小さめの端子(マキタでいう温度端子)に接続されています。

互換バッテリーはプラス端子と温度端子の間に導通がなく、マイナスとの間に10Vほどの電圧がかかっています。分解している間はそこまで考えていなかったためどこに接続されているかは調べませんでしたが、制御ICのVMというピンが「負荷/充電器検出回路」だそうなので、ICを介して各セルの電圧バランスを取りながら充電してくれるのかもしれません。

充電電流を大きく取れないのもICを通して充電しているためかもしれません。

そうだとすれば変に互換性を持たせているよりも好感が持てます。

バッテリーは5直列2並列の18Vです。セルには1500mAhと書かれています。外装には書かれていませんでしたが容量は3Ahということになります。

バッテリーの正面には容量インジケーターがあります。拡散用のレンズがあるわけでもなく、LEDが見えるように穴が開いているだけで、ボタンを押すと緑の高輝度LEDが全開で光ってまぶしいです。

基板にはそれぞれ青、緑、橙、赤のLEDをつけるようにと印刷されていますがすべて緑色です。

確かに、容量に応じてどれか一個のLEDが点灯するわけではなくこのように容量に合わせて一つづつ消灯していく動作の場合は同色の方がいいでしょう。

 

ちなみに重量を測ってみましたが、2セル少ない14.4V純正バッテリーに対してわずかに重いだけです。セル一つ一つが少しずつ軽いのでしょうか。

比較的安全な互換バッテリーを選ぶ目安?

互換バッテリーの中にはマキタの充電器を使えるようにしたものもありますが、急速充電はセルへの負担が大きく、バッテリーの火事も充電中が多い印象なので、低価格、低品質のバッテリーに対して行うには不安があります。

そういう観点では、分をわきまえて急速充電をできなくしてある、もしくは、ICを介してバランス充電している可能性のある、

バッテリー充電用にACアダプタが付属していて、マキタ純正充電器は”使えない”

ものが、比較的安全な互換バッテリーかもしれません。

 

 

 

中国製インパクトレンチについて

タイヤ交換を毎年10台分しなくてはならないのですが、それなりに面倒です。

その他バイクのセンターナットを外すのに手こずったり、何かと必要になることもあります。

とはいえコンスタントに用事があるわけではないので一流メーカーのものを買うほどでもありません。というわけでAliExpressでマキタ風インパクトレンチを買いました。

s.click.aliexpress.comこの商品です。約5200円でした。

本体とバッテリー1個のセットです。

充電器は据え置きタイプとACアダプタタイプの二種類が選べます。

ACアダプタはどう使うのかわかりませんでしたがマキタの充電器を持っているため、

最悪使わなくてもいいやと思っていくぶん安いこちらを買いました。

 

安さがもちろん一番の決め手ですが、この手の中国製インパクトレンチは六角軸のビットが取り付けられるのがいいところでインパクトドライバーがわりにもなるので、レンチとしてのみでは使用頻度の少ないアマチュアユーザーにとって出番が増やせます。

 

耐久性は不明ですが、使用頻度が少ないだけに一定水準を超えてさえいればそこまで問題にはならないでしょう。

本物より回転数のコントロールが粗いなどもあるようですがそれも別に実用上の問題があるとは思えません。

いまのところデメリットになりそうなのはバッテリーの安全性くらいでしょうか。

と思っていましたが、ホイールナットは緩められるものの打撃力が18Vインパクトドライバよりもだいぶ小さいことが後日わかったので、トルクは14.4V以上18V以下な激安で性能はそれなりのインパクトレンチ兼ドライバくらいのポジションと捉えておいたほうがよさそうです。

 

本体について

外観

並べるとどうかわかりませんが、デザインが丸パクリでシルエットがイメージを底上げしてくれているせいか、単品で見ればそこまで安っぽい感じはありません。

バッテリーは商品写真とは違う外装です。類似の商品も結構バリエーションに富んでいますが、中身もそれぞれ違うのでしょうか。

充電

付属のバッテリーには付属のACアダプタでしか充電できません。

マキタの充電器は14.4Vのツールに付属のものでも18Vバッテリーの充電は可能なため、それで充電しようと思っていましたが、本来充電器との通信コネクタのある位置が埋まっていてそこにコネクタがあるため、充電器側のコネクタと干渉して充電器に接続できませんでした。

ACアダプタの出力は21V1Aと記載されていて、充電時間はそれなりにかかりそうです。

ビット、ソケットの取り付け

まだインパクト用ソケットは持っていないのでハンドツール用のソケットと、6.35mm六角軸のビットを取り付けてみました。

結構穴が深いので、インパクト用のビットでなければ埋まって取れなくなってしまう可能性があります。

アクセサリー取り付け

フックなどのアクセサリー取り付け部は左右にありますが、固定の裏ナットは取り付けられていないので用意する必要があります。ナットがはまる溝は開いているので普通のM4ナットがちょうどはまります。

なぜかボルト穴は左にしか空いていません。自分で開ければ使えると思います。

 

試しに14.4Vバッテリーを取り付けてみましたが動作は可能でした。

当然ながら全開で空回ししたときの無負荷回転数は落ちるので、打撃時のトルクも落ちるでしょう。

バッテリーについて

電動工具のバッテリーは安全性に問題があることが多いらしく、たまに燃えたという人も見るので、せっかくなので分解してどういう構造なのか確認してみました。

結構ボリュームがあったため以下の記事に分けています。

drops662.hatenablog.com

使用

動作

正転時は速度調整ができ、グリップ下のスイッチで三段階のパワー調整ができます。

逆転時は速度調整が効かず、即最高速で回転します。スイッチでの設定で一定時間で停止するモードと無限回転するモードに切り替えられます。

14.4Vインパクトと比較しましたが、パチモンの方は速度上昇が段階的な感じがありますが、純正の方がやはり回転は滑らかで、まさに無段階です。

 

木ネジの入れ初めは極低速でカムアウトやネジの傾きを防ぎつつ入れていくので、この辺での使用感は違いが出てきそうです。

ホイールナットのつけ外しなどにはそこまで低速域は必要なさそうな気はします。

ホイール交換

スタッドレスへの交換で使ってみました。

100N・mで締めて夏の間を乗り切ったホイールを中国製インパクトソケットで緩めました。

フル充電したレンチで逆転全開をかけると、2秒間くらい打撃が続いたあたりでようやく緩みます。

とりあえず2台分は交換できましたが、感覚的にはなかなかトルクが苦しそうです。

純正品はどうなんでしょうか。

この調子ではガチガチに締められていたりするとなかなか緩まない気がします。

また、原付のリアホイールなど、固着しかかった大きめのナットも緩めたかったので大きめのソケットも入ったソケットセットを買ったのですが、レンチの能力に不安があります。

23/03/22追記

マキタ純正の18Vインパクドライバ(ちょっと古めのブラシモータのもの)を借りる機会があったので使い比べてみて仰天しました。

6.35mm軸の19mmソケットを付けたマキタのインパクトドライバは、一瞬の打撃の直後に緩めるのに対し、

このパチモンインパクトレンチはやはり2秒間ほど打撃を続けてようやく緩められます。

パチモンで一本緩めている間にマキタ純正は四本緩め終わるくらいの速度差があります。

曲がりなりにもレンチの名前を冠する道具がドライバにナット緩め勝負を仕掛けて敗北するようでは形無しです。

工具の特性としてインパクトドライバよりもインパクトレンチの方が打撃力を高めに設計されていると思っていたので、純正インパクトレンチに勝てないのは当然としても、純正インパクトドライバが相手なら張り合えるかな?と思っていたのですが圧倒的な性能差でした。

マキタの方も互換バッテリーを付けており、バッテリーの違いかなと思ってインパクトレンチのバッテリーを入れ換えてみましたが何も変わりませんでした。

(純正インパクトドライバにこのレンチのバッテリーは取り付け不可でした)

14.4Vインパクトドライバしか持っておらず、それよりは多少緩めトルクがあるので幸い存在意義が見いだせますが、すでに18Vのインパクトドライバを持っているなら下位互換でしかありません。

コーススレッドの締付け

2×4材にφ4.5、軸径φ3、長さ75mmの全ねじコーススレッドを打ち込んで、マキタの14.4Vインパクトと比較してみましたが、

マキタの14.4Vは10ミリほど入ったあたりから打撃が始まるのに対して、中華インパクトはねじ込み終わりまでトルクだけでねじ込むことができ、頭がめり込むときに一発打撃が始まる程度で、パワーの違いは大きいです。

作業しやすい姿勢なら低速コントロールの悪さもあまり気になりませんでした。

しかし、ビットの固定が中華インパクトは磁石での保持なので、ビットの精度がいいほどビスとビットが食いつき、工具を持ち上げるとビットがビス側に残ってしまいます。

本数が多かったり、ビットが落下して拾わなければならなくなるとイライラしそうです。ビットならまだ指で引っ張れば取れますが、ドリルは材料から抜くのが面倒なので使わないほうがいいでしょう。