固着したブレーキディスクボルトの取り外し

KDXのフロントホイールのブレーキディスクボルトがさび付いていたので交換しました。全く交換されていなかった様子で、いかにも固着していそうです。

Dトラ用ホイールを取り付けている間なら最悪失敗しても走れなくなる心配はありません。

中華インパクトレンチがあることも交換を決行する追い風になりました。

プラスネジビットとインパクトレンチを使ったネジはずし

8本あるネジのうち、6本のネジはこの方法で外すことができました。

キルレシオは1:1.3です。

つまり、6本のネジを外すために8本のビットを失いました。

後からわかったことですが、M6は#3のビットが対応らしく、使ったのは#2だったり、以前なめたネジに使って効果があったマイナスビットが今回は全く効果がなかったこと、安物の工具セットに付属した低品質のビットが動員されたことなどが被撃墜数を増やした原因となっています。

方法としては、

  1. ホイールを安定した場所に水平に置く
  2. インパクトレンチに全体重をかける
  3. インパクトレンチをタップ撃ちして、一発ずつ打撃を加える
  4. 何発か続けていくうちにビットが砕けるか、ねじれるか、ネジが外れるか、なめるかする

コツはインパクトレンチへの体重の掛け方で、両手でレンチをへその辺りで構え、脇を締めてレンチと体を剛体と化し、腕立て伏せの要領でネジにビットをを押さえつけます。

レンチを胸のあたりに持ってくると体の重心からずれるため足に体重が分配されて体重の掛かりが甘くなってしまうので、アームバランス(プランシェ)するくらいの勢いで体重をかけます。

プラスビットは安物の工具セットなどに付属して余りがちなので、安そうなものから使っていった結果、ネジを外すと同時にねじれたり、いくつかのネジを外したあとに力尽きて砕けたりしました。

8本中6本はカムアウトしなかったので、(カムアウトした2本もビットがゆがんだせいでカムアウトした可能性がある)#3の高級なビットを使えば耐えるのであればわりと有効な手段かもしれません。

六角穴付きネジは体重をかけなくても全トルクを伝えられますが固着していると案外すぐなめるので、カムアウトしない前提ならプラスネジの方が許容トルクは大きいのかなと思いました。

ベッセル ネジはずしビットを使ったネジはずし

残りの2本はベッセルのネジはずしビットを買って外しました。

小中大とある中で、M6に対応しているのは中と大なので、中サイズを使います。

下穴を開けたりで時間はかかりますが威力は絶大で、あっさり外すことができました。

エキストラクターの反対側に下穴用ドリル&逆ネジタップがついていますが、このドリルの切れ味がいまひとつ悪かったので、少し小さい鉄鋼用ドリルで下穴を開けておくとスムーズにタップが立てられました。

あとはパッケージの使い方どおりにやれば問題ありません。

外したブレーキディスクボルトと強度区分12.9のボルトと引っ掻き合わせたところ、一方的に傷つけることができたためあまり強度区分の高いものではなかったようです。

焼きが入っているボルトには使えないとのことなので幸いでした。

新しいボルトの取り付け

新しいボルトは、元のボルトがそれほど高強度のものではないようなので、ホームセンターのM6ユニクロメッキのプラスネジを買いました。

高強度の六角穴付き皿ボルトにしようかとも思いましたが、あまり硬いボルトを使うと今度固着したときに手が付けられなくなる可能性があります。

また、最低レベルの強度区分4.6だとして、ホイールに1Gの荷重がかかったとしても、ボルトの剪断応力は十分耐えられそうでした。

ポルシェでも1Gがやっとの減速加速度を軽二輪オフロードバイクが超えるはずがないので、条件としては十分だと思います。

締付時にネジ穴を傷めないよう、また今後もM6プラスネジはいろいろなところで使うので、ベッセルの強力そうなプラスビットを買って締めておきました。